夫妻の遺徳しのぶ 長男伸三さんらが参列 コロナで規模縮小し献花 島尾忌

文学碑に献花する島尾伸三さん(左)ら=12日、奄美市名瀬

文学碑に献花する島尾伸三さん(左)ら=12日、奄美市名瀬

 奄美ゆかりの作家・島尾敏雄(1917~86年)の命日に当たる12日、奄美市名瀬の旧県立図書館奄美分館長官舎(島尾家旧居)で「島尾忌」が行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため参列を関係者11人に限り、静かに島尾氏とミホ夫人の遺徳をしのんだ。

 

 NPO法人島尾敏雄顕彰会(潤井文子理事長)が主催し、島尾夫妻の長男伸三さん(72)や孫真帆さん(42)らが参列した。官舎(島尾家旧居)敷地内にある島尾敏雄文学碑の前で黙とうし、献花した。

 

 伸三さんは母・ミホさんが使っていた奄美大島南部の方言で「今日は天気が良くてうれしい。みなさん集まってくれてありがとう」とあいさつし、月に母の面影をしのぶ島唄を披露。真帆さんは「祖父は私が幼い頃に亡くなったが、生前の姿は感覚的に覚えている。これからも一緒にいるような気持ちで過ごし、奄美に足を運びたい」と語った。

 

 顕彰会の潤井理事長は、新型コロナの影響で関連行事が思うように開けない現状を憂いつつ、規模縮小となった島尾忌については「今年は少人数でしのぶことになったが、物静かだった島尾氏の人柄を思うと、これはこれで良かったのかもしれない」と振り返った。