奄美「伝泊」が最優秀賞

「伝泊 高倉のある宿」で行われた八月踊り体験の様子=奄美市笠利町須野(奄美イノベーション提供)

「伝泊 高倉のある宿」で行われた八月踊り体験の様子=奄美市笠利町須野(奄美イノベーション提供)

     奄美イノベーション(山下保博代表)が奄美大島などで展開する「伝泊」の取り組みが、ツーリズムEXPOジャパン主催の第6回「ジャパン・ツーリズム・アワード」で最優秀賞に当たる国土交通大臣賞を受賞した。加えてUNWTO(国連世界観光機関)倫理賞も同時受賞した。

 

 受賞した取り組みの正式名は「集落文化×『伝泊+まーぐん広場』が創る『日常の観光化』を国内外に展開」。伝泊とは、島の伝統的な古民家を宿泊施設に改修する取り組み。建築家で奄美市笠利町出身の山下さんが2016年に始め、現在は奄美大島、加計呂麻島、徳之島の3島で30棟44室に広がっている。

 

 ジャパン・ツーリズム・アワードは、観光の発展・拡大に貢献した国内外の優れた取り組みを表彰している。今年は国内外から178件の応募があり、9月2日に最終選考会が行われた。

 

 主催団体によると、伝泊の取り組みは「『集落文化の日常を観光化』するという新たな旅のかたちの提案であり、観光客誘致だけでなく、地域住民の雇用促進や、観光客と地域住民が集う場を設けることで住民と観光の垣根をなくすなど、社会性の高さ」が審査員の評価を得た。

 

 受賞に山下さんは「奄美は世界自然遺産の候補地だが、それ以上に何百年も、小さな集落単位でそれぞれの文化・伝統を持っていることが特徴的な地域。観光客が集落の日常を住民とともに体験することが、これからの観光の中心になればと思う。建築家として他の地域の集落にも光を当て、住民の方々と共に緩やかな活性化に協力できれば」とコメントした。