奄美からも感謝の声 天皇陛下きょう退位

今月3日に除幕した、皇后さまが詠まれた歌を記念する「御歌碑」=同日、与論町

今月3日に除幕した、皇后さまが詠まれた歌を記念する「御歌碑」=同日、与論町

 【沖永良部総局】天皇陛下が30日、退位される。2017年11月に天皇、皇后両陛下が訪問された沖永良部島や与論島の住民からは、国民との触れ合いを大切にされてきた両陛下への感謝の声が聞かれた。

 

 前知名町長の平安正盛さん(72)は、両陛下の沖永良部島訪問は12年に計画されていたが、天皇陛下の心臓バイパス手術で一度立ち消えになったいきさつを回顧。「5年越しのご来島に心から感謝し、うれしく思った。ご来島時は小雨が降る中、歓迎する町民の側に歩み寄られ、お声掛けされるお姿に深く感動した」と当時を振り返った。

 

 同町の自営業、上田裕子さん(60)は、美智子さまの大ファンだったという母の遺影を脇に抱え、宿泊先のホテル近くで、お二人に手を振った。

 

 「美智子さまが写真に気付き雨の中、声を掛けてくださった。『母の声が届いた』と思った」と上田さん。「民間から初めて皇室に入り、内助の功で天皇陛下を支え続けた。退位に当たり美智子さまにも『お疲れさまでした』という思い」と語った。

 

 与論島視察では、同町の山元宗町長(75)が急きょ両陛下と同じバスで移動することになり、視察の間、ずっとお二人の側に付き添った。

 

 「沿道では大勢の島民が手を振っていたが、両陛下は一人一人に対し、応えておられるように見えた。侍従の方が『お座りください』と促しても陛下は『平気だよ』とおっしゃって、バスの右と左を何度も移動されながらずっと手を振り続けていた。そのお姿に深く感銘を受けた」と山町長。

 

 「過去の時代に比べ、平成はまさに『平か成る時代』だった。天皇陛下のお人柄と平和への思いが国民にも浸透したからこそと思う」とも話した。

 

 「遠く来て島人と共に過ごしたる 三日ありしを君と愛しむ」

 

沖永良部、与論の両島には両陛下の来島後に、皇后さまが詠まれた歌を記した記念碑が立っている。