奄美は九州と沖縄の架け橋 鹿児島市で次世代地域会議

自然遺産登録への取り組みをテーマに、地域振興策を話し合った奄美群島の分科会=19日、鹿児島市の国民宿舎レインボー桜島

自然遺産登録への取り組みをテーマに、地域振興策を話し合った奄美群島の分科会=19日、鹿児島市の国民宿舎レインボー桜島

 九州・沖縄の次世代の地域づくりを官民の垣根を越えて考える「九州・沖縄地域づくり会議IN鹿児島」(同実行委員会主催)が19日、鹿児島市の国民宿舎レインボー桜島であった。県内外から約100人が参加し、鹿児島県を▽県央▽薩摩▽大隅▽奄美群島―の4地区に分けた分科会で、それぞれの現状や将来像について意見交換。奄美群島の分科会では世界自然遺産登録への取り組みや観光振興、文化継承などを軸に、次世代へ残すべき地域ビジョンを話し合った。

 

 奄美群島の分科会は「自然を次世代へつなぐ~南の島の世界遺産! 豊かな自然の物語」がテーマ。約20人が参加し、関係者が報告や発表を行った。

 

 県自然保護課奄美世界自然遺産登録推進室の大西千代子室長は、世界自然遺産登録への取り組みとして、観光客増が自然環境に与える負荷の軽減策などを報告。奄美市の金作原国有林や徳之島町山クビリ線への車両乗り入れ規制などを説明し「観光客のコントロールなど利用の適正化で、奄美の自然を守ることが重要」と強調した。

 

 おきのえらぶ島観光協会の古村英次郎事務局長は、農業を主力産業とする沖永良部島でも観光への住民意識が次第に高まっていると説明。鍾乳洞を活用したケイビングなどの具体例を示し「観光とは地域のアイデンティティーを育てること」と述べ、地域へのこだわりを大切にした取り組みの継承を訴えた。

 

 徳之島町職員で地域通訳案内士としても活動する當清香氏は、奄美群島を「九州と沖縄をつなぐ架け橋」と位置付け、島々で文化や自然環境が異なる地域性を生かした観光やPRへの取り組みを提言。国連教育科学文化機関(UNESCO)が消滅危機言語に指定した方言など、次世代に残すべき財産の重要性も示した。

 

 地域づくり会議は、九州・沖縄の各県持ち回りで開かれており、鹿児島県では6年ぶりに開催。分科会終了後は「次世代へつなぐ!」をメインテーマに、各県の代表者によるパネルディスカッションもあった。