奄美島唄、世界に広めたい オーストラリア人のアレックスさん

あまみエフエムのスタジオ。三味線を手に歌い、懇談するアレックスさん=7日、奄美市名瀬

あまみエフエムのスタジオ。三味線を手に歌い、懇談するアレックスさん=7日、奄美市名瀬

 奄美の島唄に魅せられ、唄の勉強をしているオーストラリアの若者がいる。アレックス・シビソンさん(29)がその人。アレックスさんは3~9日、奄美大島に滞在。地元の唄者やミュージシャンと交流した。「美しい島唄文化をオーストラリアや世界中の英語圏に広めたい」と意欲的だ。

 

 アレックスさんはビデオ・プロデューサー。16年間、地元で空手を修行し、日本文化に興味を持っていた。4年前、友人の空手家に同行して沖縄へ。そこで沖縄民謡と出合った。帰国後、ドキュメンタリー制作のため、動画サイトで沖縄民謡を見ているうちに、奄美の島唄にも興味を持つようになった。

 

 「島唄の高音で独特の美しい音色や三味線の音、旋律に徐々にひかれていった。日本本土の民謡、沖縄の民謡、奄美島唄の影響で私の人生は大きく変わった」(アレックスさん)

 

 当時、インターネットでは島唄に関する英語の情報はほとんどなかったが、東京の知人が島唄のことを教えてくれ、奄美三味線の弦も送ってくれた。奄美出身の唄者、ミュージシャンとも交流できた。一番好きな曲は「嘉徳なべ加那」。「ワイド節」「豊年節」もお気に入りでよく歌う。現在は「よいすら節」「らんかん橋節」「一切朝花節」を練習中。六調も踊る。

 

 奄美大島への来島は2回目。2年前は多くの唄者にインビューをしながらドキュメンタリーを制作した。知人の協力を得て英語の字幕をつけたところ、多くのオーストラリア人が島唄と奄美の文化に興味を持ってくれた。ドキュメンタリーはwww.amamishamisen.comで視聴できる。

 

 今回はあまみエフエムの番組に出演したり、飲食店で島唄を披露したりと精力的に活動。島唄だけではなく、多くの出会いがあった。「奄美の人々はとてもフレンドリーで親切。今回は奄美の文化についてさらに深く学ぶことができた」(アレックスさん)

 

 アレックスさんは今回、奄美三味線とチジン(太鼓)も購入した。「オーストラリアに奄美島唄の本物の音色を持ち帰ることができる。私は島唄を世界中の人々に聴いてもらいたいと思っている。私の思いを発信することで多くの人が幸せになり、楽しい時間を過ごしてくれるとうれしい」と話した。アレックスさんの奄美通いはまだまだ続きそうだ。