定期船港も水際対策強化を 県に要望、奄美大島5市町村長

知事宛ての緊急要望書を手渡す朝山会長ら奄美大島の5市町村長=22日、奄美市名瀬

知事宛ての緊急要望書を手渡す朝山会長ら奄美大島の5市町村長=22日、奄美市名瀬

 奄美大島5市町村長でつくる奄美大島新型コロナウイルス感染症対策本部会議(会長・朝山毅奄美市長)は22日、三反園訓知事に対し、緊急要望書を提出した。名瀬港と古仁屋漁港へのサーモグラフィー設置など水際対策の強化をはじめ、感染者確認時の詳細な情報提供や医療体制の十分な確保を求めた。

 

 奄美大島では17日に初の感染者が確認されたが、県から奄美市への情報提供は感染者の年代や性別、職業などにとどまり、会員制交流サイト(SNS)などで不確かな情報が拡散した。5市町村は日常生活や経済が密接につながっており、緊急時は一体的な情報共有が必要として要望書提出に至った。

 

 内容は(1)奄美大島での新型コロナに関する情報を迅速、詳細に共有(2)水際対策強化(3)医療体制の十分な確保―の3項目。

 

 (1)では「機動的な初動対応には正確で迅速な情報を住民に届けることが重要」と強調し、▽発生状況や濃厚接触者の生活圏、行動履歴などに関する情報▽感染者らの同居家族で福祉的支援を必要とする人の情報―を共有するよう求めた。

 

 (2)の水際対策は定期航路の名瀬港と古仁屋漁港でのサーモグラフィー検査を要望。既設の奄美空港では20日から5市町村による来島者(熱発者)の追跡調査も始まっており、県の協力や情報共有を求めた。

 

 (3)の医療体制の確保要請は島内での対応病床が4床と少ないため。通常の医療受診に影響を及ぼさないよう、医療機関の連携体制構築も訴えた。

 この日は首長5人が県大島支庁を訪れ、田中完支庁長へ要望書を手渡した。朝山会長は「ゴールデンウイークを控えた時期。防止対策に万全を尽くし、住民の不安を少しでも払拭(ふっしょく)したい」と語った。