害虫ツマジロクサヨトウ 徳之島、伊仙でも確認

徳之島でも確認されたツマジロクサヨトウの幼虫(農林水産省横浜植物防疫所提供)

徳之島でも確認されたツマジロクサヨトウの幼虫(農林水産省横浜植物防疫所提供)

 県本土で今月3日に見つかり、分布拡大が懸念されている農作物の害虫「ツマジロクサヨトウ」の幼虫が9日までに、徳之島町と伊仙町でも確認された。トウモロコシやサトウキビ、サツマイモなどを食害する虫で、徳之島2町での確認場所はいずれも飼料用トウモロコシのほ場。農林水産省の発表で明らかになった。同省は県内外への拡大が懸念されるとして、農薬の購入や散布についての緊急支援を開始した。作物ごとの防除マニュアルも近く作成する。

 

 ツマジロクサヨトウはガの仲間でアメリカ大陸が原産。幼虫の体長は約40ミリで、植物の葉や茎、果実などに食害を及ぼす。成虫は一晩で100キロも移動するのが特徴で、アフリカや中国では作物の被害が相次いでいる。

 

 国内では南九州市の飼料トウモロコシほ場で初めて見つかり、農水省や県は県内全域のサツマイモやサトウキビ、水稲などのほ場を対象に調査を開始。9日までに県内16市町にある飼料用トウモロコシやスイートコーンなどのほ場53カ所で幼虫が確認された。

 

 同省は「的確な防除で被害の抑制は可能」とも説明。有効な初期防除策として、殺虫剤散布や早期の刈り取りなどを呼び掛け、9日には初期防除関連の緊急支援を開始した。防除に必要な農薬購入や散布の委託費、飼料作物の撤去費などについて2分の1を上限に補助する。

 

 同省植物防疫課は県外への拡大を懸念するとともに、奄美群島の基幹作物であるサトウキビなどへの影響や他作物への被害も危惧。「幼虫と考えられる虫を見つけた場合は速やかに国や県に報告し、初期防除を行ってほしい」としている。

 

 まん延防止に向け、県や同省は鹿屋市で9日、官民の関係者を対象に防除対策の説明会を開いた。10日には鹿児島市でも開き、発生状況や防除状況、今後の対応方針などについて説明する。