島の価値高める意見相次ぐ 「島暮らしデザイン・フォーラム」 沖永良部島・酔庵塾

心豊かな暮らし方の具体化に向け、議論を深めた「島暮らしデザイン・フォーラム」=15日、知名町

心豊かな暮らし方の具体化に向け、議論を深めた「島暮らしデザイン・フォーラム」=15日、知名町

 【沖永良部総局】第1回島暮らしデザイン・フォーラム「未来をのぞこう、われら、おきのえらぶ発見隊」(酔庵塾主催)は15日、知名町の産業クラスター創出拠点施設「エラブココ」であった。中高生や島内外の大人がコロナ禍を経た未来の心豊かに生きられる島の姿を議論。「コロナ禍で地域主義の加速も」「島の安らぎや人のつながりは求められる価値に」「オンラインで全国離島、地域同士がつながる新たなネットワークが生まれる」などさまざまな意見があった。

 

 10年間毎年開催していた「沖永良部島シンポジウム」と、毎月の「酔庵未来塾」で議論してきた未来の心豊かな暮らし方を具体化するための初会合。新型コロナウイルス感染防止策のため、会場はスタッフを含めて約20人が参加。オンラインで島内外から約50人が聴講した。

 

 同塾の石田秀輝塾長が基調講演。コロナ禍で学んだ新しい暮らし方を提言した後、パネルディスカッションⅠでは島内の中高生5人が「私たちが考える100年先の島の暮らし方」をテーマに議論した。

 

 木脇海南さん(沖永良部高3年)は島民の環境問題への意識を取り上げ、「自分たちの問題として自覚することが大切。小さい事から取り組み、100年後には大きなことになっていればいい」と語った。

 

 福山玄太さん(知名中1年)はごみ問題を指摘。「きれいな景色を守り、海外の人も訪れる島にするために僕自身の行動から変えていく。ごみを出さないよう再利用したり、ごみを拾ったり、このようなイベントで発表するなど、無理なく楽しくしていくことが大事だと思う」と訴えた。

 

 コメンテーターとして議論に参加した一般社団法人サステナブル経営推進機構代表理事の壁谷武久さんは「人口減少、温暖化、コロナの問題、リスクではなくいい機会と捉え、自分事としてチャレンジし、次の時代に引き継いでくれると、すごくいい時代が開けるのでは」などと助言した。

 

 ディスカッションⅡは「離島だから見えるコロナ後の新しい世界」をテーマに、島内の酔庵塾メンバー4人と島外の有識者2人が議論。同塾の古村英次郎さん(おきのえらぶ島観光協会事務局長)はコロナ禍で初めて企画した島内修学旅行を振り返り、「コロナがなければやることがなかった。制約がかかった中でできることを今学ばせてもらっている」と話した。

 

 北海道からリモート参加した特定非営利活動法人離島経済新聞社代表理事の大久保昌宏さんは「今日の議論から、ローカルを通して都市部の役割が見えてきた。都市部から優秀な人材を引き抜く、おカネを持って来るとか、ローカルが主になって地域として成り立っていくことがやりやすくなってきたと感じる」などと語った。