恒久平和へ誓い新た/遺族ら110人参列/徳之島町で富山丸慰霊祭

祭壇に献花して犠牲者のみ霊を慰める遺族ら=20日、徳之島町亀徳

祭壇に献花して犠牲者のみ霊を慰める遺族ら=20日、徳之島町亀徳

  【徳之島総局】太平洋戦争中の1944年6月、徳之島沖で米軍潜水艦に撃沈された輸送船「富山丸」の第55回戦没者慰霊祭が20日、徳之島町亀徳のなごみの岬公園であった。全国の遺族ら65人が参列。戦争の犠牲となった3724柱のみ霊を慰め、恒久平和への誓いを新たにした。 慰霊祭には地元関係者を含め約110人が出席した。参列者全員で黙とうをささげた後、高岡秀規町長のあいさつに続いて、遺族会参拝団長で大分県遺族会の羽立征雄さん(77)=同県中津市=が「我が国が平和で豊かな国家として発展したのは、英霊の尊い犠牲の上に築かれたことを忘れてはならない。志半ばで亡くなった無念さに思いをはせせ、平和の尊さを訴えていく」と述べ、犠牲者の冥福を祈った。

 

 参列者全員で祭壇に献花。遺族らは「お父さん今年も会いにきました」「元気に暮らしているので安心してください」「安らかにお眠りください」と手を合わせた。

 

 関東地区遺族会の川南廣展(ひろのぶ)会長(82)=東京都町田市=は、軍医だった松田勝次さん(享年23)の妹で遺族の松島玲子さん(91)からの寄付を受け、鎮魂碑を建立した徳之島町にあらためて感謝した。その上で「二度と戦争のない平和な時代を続けていくため、英霊の死を無駄にせず悲劇を後世に伝えるよう、今後も慰霊祭の継続に協力いただきたい」と訴えた。

 

 遺族会主催で1964年から続いた慰霊祭は、遺族の高齢化を背景に、半世紀を節目に遺族会全国連合会が解散したため、2014年から徳之島町主催で行われている。