愛加那の生涯、音楽に乗せて 龍郷町・りゅうゆう館

愛加那の人生を三重奏とソプラノの歌声に乗せ情感豊かに披露したステージ=9日、龍郷町

愛加那の人生を三重奏とソプラノの歌声に乗せ情感豊かに披露したステージ=9日、龍郷町

 西郷隆盛の妻・愛加那の生涯を歌と演奏で表現した楽曲ステージ「歌物語・愛加那」(スマイルミュージックプロジェクトかごしま主催)が9日、龍郷町のりゅうゆう館で開かれた。楽曲の作者で愛加那の子孫に当たる奄美3世のソプラノ歌手萩原かおりさんら西郷家や奄美に縁のある音楽家が、西郷を慕い続けた愛加那の切ない人生を三重奏と歌で表現。来場者は情感豊かなステージを楽しんだ。

 

 イベントは、スマイルミュージックプロジェクトかごしま代表で奄美観光大使でもあるコントラバス奏者の森田良平さんが企画。県の「明治維新150周年かごしま文化力向上提案事業」の採択を受けて開催された。隆盛の弟・従道のやしゃごでチェロ奏者の大藤桂子さんと、奄美市在住のピアニスト田中裕太さんも参加した。

 

 ステージは2部構成。第1部では江戸時代後期から明治維新にかけて作曲された「無伴奏チェロ組曲」「アヴェ・マリア」などクラシックの名曲や、奄美の民謡「行きゅんにゃ加那」のアレンジ曲が披露された。

 

第2部は西郷と愛加那の出会い、長男菊次郎の子守歌、帰鹿した西郷への思慕、徳之島での再会など10曲で構成。愛加那の西郷への思いを、激しさと優しさを織り交ぜた伸びやかな歌声と旋律に観客は大きな拍手を送った。

 

 母方の祖父が龍郷町出身の萩原さんは、愛加那の血を引く家系という自身のルーツを知り、2007年に楽曲を創作。これまでに奄美大島や徳之島、東京、秋田などで公演を行っている。「明治維新150年の節目に龍郷町で披露できたことは感慨深い」と話した。

 

 「歌物語・愛加那」は今年12月に東京、年明けには鹿児島市でも公演を予定している。