昔ながらの手刈り風景=与論島でキビ収穫進む

慣れた手つきでキビの収穫作業を行う生産者の女性=24日、与論町那間

慣れた手つきでキビの収穫作業を行う生産者の女性=24日、与論町那間

 奄美の各島でサトウキビの収穫・製糖がピークを迎えている。近年は機械化が進みハーベスターでの収穫が主流となる中、与論島では現在も生産者が鎌を片手にほ場に入り、昔ながらの手刈りによる収穫風景が見られる。

 

 曇り空となった24日も島内のほ場では早朝から夕方まで、生産者がキビの収穫に汗を流した。同町那間の長尾勝彦さん(58)の畑では家族3人がキビの刈り取り、皮はぎ、束ねてトラックに積み込むまでの作業を手分けして行った。

 

 長尾さんが「一番の頼り」と話すのが母のシズ子さん(86)。鎌を手に次々とキビの皮をはいでいった。シズ子さんは「キビ刈りは小さい頃からずっとよ。だから別に大変じゃない」と淡々。

 

 長尾さんは「今期産は、昨年の干ばつ後の台風の影響で出来はあまり良くないが、製糖工場が年内に操業してくれたので、早めの収穫、春植えで来期に備えたい」と語った。

 

 与論島製糖㈱与論事業所によると、2017~18年期の生産見込み量は前期実績から約7700㌧減の2万4855㌧。今期は25年ぶりの年内操業に踏み切り3月17日の製糖完了を予定している。予定の収穫面積425㌶に対し、24日現在の進捗(しんちょく)率は33%、平均甘しゃ糖度は12・42度。

 

 与論事業所の光富広次長は「日量400㌧の搬入目標に対し、島内で稼働しているハーベスターは11台。仮に収穫を全て機械に頼ると残り9台も足りない計算。その分を農家の皆さんが手刈りで補ってくれている。キビ刈りは本当に大変な作業なので頭が下がる思い」と話した。

 

 県農政部のまとめによると、17年現在、奄美各島のキビ収穫機械(ハーベスター)の導入率は奄美大島81%、喜界島93%、徳之島96%、沖永良部島95%、与論島67%。