書き入れ時の影響懸念 飲食店に厳しい年の瀬 忘年会など解約相次ぐ 徳之島町

新型コロナの感染者が確認され、静まり返る徳之島町亀津の飲食店街=3日午後5時半ごろ

新型コロナの感染者が確認され、静まり返る徳之島町亀津の飲食店街=3日午後5時半ごろ

  【徳之島総局】徳之島町で新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受け、同町では師走の書き入れ時を迎えた飲食店への影響が懸念されている。町は当分の間、町職員同士の飲食店での飲食を禁止していることもあり、徳之島最大の繁華街・同町亀津の飲食店では、忘年会の予約キャンセルが出始めている。町が1日から販売を始めた「プレミアム付きまぶ~る飲食券」も2日から販売を延期しており、飲食店にとって厳しい年の瀬となりそうだ。

 

 徳之島町にある地元住民や観光客に人気の飲食店、郷土料理ろばた焼鳥王=亀津=では、町内での感染が判明した2日から、年末の予約約120人分がキャンセルになった。顧客に安心して来店してもらえるよう、3日は店内のアルコール消毒を実施。営業時間も午後8時までに短縮し、テークアウトのみに限定した。

 

 店主の伊藤将太さん(36)は「年内の予約が全部無くなり、店にとっては痛手。4日以降もお客さんが戻ってくるか不安だが、少しでも安心して来店してもらえるような体制を整え営業を続けたい」と話した。

 

 新型コロナで売り上げが低迷する飲食店の支援を目的としたプレミアム付き飲食券は、1セット3000円で5000円分の飲食ができ、町内約70店舗で来年2月末まで利用できる。1万5000セット(発行額7500万円)を用意し、1日だけで約1700セットを販売していた。

 

 飲食券の販売業務を担当する町地域営業課の秋丸典之課長は「飲食店支援のための事業だったが、発売直後のコロナ感染で出鼻をくじかれた。身内から感染者が出たため心苦しい。まずは感染防止対策を講じて1日も早く感染を収束させ、島民が安心して食事できる環境になったら飲食券の販売を再開したい」と理解を求めた。

 

 「政府の『Go To トラベル』などで、少しずつ客足が戻ってきた矢先に町内でコロナが確認されたショックは大きい」と話すのは、町商工会の吉川清吾会長(69)。商工会が11月に発行したプレミアム率100%の商品券と飲食券の相乗効果で地域経済の活性化を期待していたが、「コロナの不安がなくなるまで、多くの人が家から出なくなるだろう。年末年始の客足に期待していただけに残念」と肩を落とした。