有良厳島神社300年祭

住民らが玉串を奉納した有良厳島神社300年祭=13日、奄美市名瀬有良

住民らが玉串を奉納した有良厳島神社300年祭=13日、奄美市名瀬有良

 1718年に建立したとされる有良厳島神社の300年祭が13日、奄美市名瀬の有良集落(作田達路区長)であった。住民ら約30人が参列。本殿の扉が開かれ、参列者は龍郷の地方役人・佐喜美(さきみ)が寄進したというご神体の石像を前に集落の繁栄を祈願した。

 

 佐喜美は名瀬間切瀬師々子(せししこ)村(現在の龍郷町龍郷)出身。後の田畑(龍)家の先祖に当たり、土地の開墾事業に尽力した。有良厳島神社は同地区を開墾した際、佐喜美が寄進した石像をご神体として建立したとされている。

 

1718年に寄進されたと記されているご神体の石像と祠=13日、奄美市名瀬有良

1718年に寄進されたと記されているご神体の石像と祠=13日、奄美市名瀬有良

 ご神体の石像は高さ31・5センチ、幅18・5センチ、奥行き14・7センチの石灰石(サンゴ石)製。右手に勺(しゃく)、左手に稲穂3束を持った坐像(ざぞう)で、像を納める石の祠(ほこら)と共に奄美市の有形文化財指定。祠の側面には1718年に佐喜美が寄進したと記されている。

 

 同様の石像は奄美大島各地で見られ、市教委の久伸博文化財課長は「山を切り開く際に土地を鎮める意味で設置していたのではないか」と推測する。

 

 式は同市名瀬の高千穂神社の黒木正和宮司が執り行い、市職員や住民が玉串を奉納した。作田区長(66)は「各家が交代で境内と本殿を掃除し管理している。集落にとって神社は昔から大切な場所」と語った。