本土の孫、祖父の告別式にリモート出席 和泊町

和泊町の葬儀場で22日にあった男性の告別式に、新型コロナウイルス感染症の影響などで来島できなかった本土在住の孫3人がオンラインでリモート出席した。3人は画面越しに亡くなった祖父との別れを惜しみ、感謝のメッセージを寄せた。

 

 林竹司良さん(享年83歳)の告別式。林さんは20日に病気のため亡くなった。本土にいる子どもに訃報を連絡した娘婿の豊枝久志さん(68)は「子どもたちは義父にかわいがられていたのでショックを受けていた。島に帰りたくてもコロナで帰れない。離れていても義父を身近に感じ、見送ることができる何らかの方法はないか」と考えた結果、スマートフォンやパソコンで利用でき、動画送信やビデオ通話ができるアプリ「LINE」を活用したリモート出席を思い付いた。

 

林さんの告別式、東京在住の孫は画面越しに祖父への別れの言葉を述べた=22日、和泊町

林さんの告別式、東京在住の孫は画面越しに祖父への別れの言葉を述べた=22日、和泊町

 東京からリモート出席したのは、豊枝和也さん(36)と美由紀さん(34)きょうだい。鹿児島市の村田浩司さん(33)は告別式の時間に勤務があったため、あらかじめ自撮りで別れのメッセージを録画し、地元の家族に送った。

 

 当日は、豊枝さんがスマートフォンで式の様子を撮影してライブ中継したほか、孫たち一人一人が画面を通して、別れの言葉を述べた。スマートフォンをプロジェクターに接続してスクリーンに投影。参列者も孫たちの顔を見ながらメッセージを聞くことができた。

 

 出棺前、ひつぎに納められた林さんに画面を通して「今までありがとう」と涙ながらに声を掛け、別れを惜しむ孫もいた。

 

 豊枝さんは「東京にいながら、臨場感の中での別れのメッセージには、電報にはない感慨深いものがあった。子どもたちも葬儀に参加できて喜んでいた」と安堵(あんど)。コロナ禍での葬儀の在り方が問われる今、「スマホでオンラインが簡単にできる時代、コロナの影響や仕事などで帰省できない事情がある人も、このような形の葬儀で故人への哀悼を共有してほしい。新しい葬儀の形を考えるきっかけになれば」とも話した。