殉職者慰霊碑改修工事が完了 沖永良部

殉職者慰霊碑の整備改修完了を記念してあった式典=11日、知名町知名

殉職者慰霊碑の整備改修完了を記念してあった式典=11日、知名町知名

 約110年前、密輸船の臨検中に襲われて殉職した税務職員と警察官2人の「殉職慰霊碑」の整備改修工事が完了し、完成記念式典が11日、知名町知名の同碑前であった。殉職者の遺族や改修工事にかかわった島内の関係者、警察官、税務署職員ら約70人が参列。碑の改修を喜び、2人の英霊の安らかな眠りを願った。

 

 事件は1908(明治41年)11月、大島税務署の職員だった萬膳重雄税務属と、地元駐在所の佐多義種巡査が、知名の白浜の沖合で沖縄県の泡盛を積んだ密輸船の臨検中、犯人グループに殺害されたとされる。当時2人とも20代だった。

 

 知名町誌によると、事件から約70年を経た79年に地元有志による慰霊碑建立委員会が発足。同年8月に2人の慰霊と功績を後世に伝えるとともに、海難事故防止を祈念する碑が建立された。

 

 建立から約40年が経過して碑の劣化が目立っていたため、有志で昨年に整備改修実行委員会(東善一郎委員長)を立ち上げ、島内外から募った寄付金約550万円を活用して改修した。

 

 式典では神事の後、参列者が献花した。式後に同町フローラル館で祝賀会があり、東委員長は「両み霊も草葉の陰から喜んでくれているはず」と語り、募金活動協力へのお礼を述べた。

 

 佐多巡査の孫で、薩摩川内市の佐多達男さん(87)は「改修後の碑を見てその立派さに驚いた。祖父も大変喜び、安らかに眠っていることと思う。遺族として感謝の一念。ありがとうございます」と感謝した。