沖縄・那覇市で鶏飯作りに挑戦

鶏飯の盛り付け方を教える奥田千草さん(左から5人目)、アシスタントの長女千恵さん(同3人目)=8日、沖縄県那覇市

鶏飯の盛り付け方を教える奥田千草さん(左から5人目)、アシスタントの長女千恵さん(同3人目)=8日、沖縄県那覇市

 奄美の郷土料理、鶏飯の料理教室が8日、沖縄県那覇市の若狭公民館で開かれた。糸満市在住で龍郷町出身の奥田千草さん(75)を講師に、30代から70代までの女性14人が初めての鶏飯作りに挑戦した。

 

 企画したのは、那覇市議で沖縄県復帰っ子連絡協議会代表の前泊美紀さん(46)。奄美と沖縄を本土復帰という視点でつなぎ交流する活動を15年ほど前から続けている。同公民館で日本全国の郷土料理を学ぶ定期講座に参加し、「ぜひ鶏飯の作り方も学びたい」と希望していたところ、千草さんが講師を引き受けてくれたことで鶏飯教室が実現した。

出来上がった鶏飯とソテツみそ

出来上がった鶏飯とソテツみそ

 

 冒頭で前泊さんが奄美群島の概要を説明。続いて沖縄奄美連合会の奥田末吉会長が鶏飯について「薩摩時代に代官をもてなそうと振る舞ったのが始まり。殿様料理との別名もある」と紹介した。

 

 千草さんは「鶏飯は家庭によって味付けや材料も変わる。講師というほどの立場ではないが、皆さんと一緒に勉強しながら作っていきたい」と話し、材料や料理の手順について説明した。長女の千恵さん(39)がアシスタントを務めた。

 

 今回の具は、ささみ、赤かまぼこ、たくあん、みかんの皮など。鶏がら、だし昆布と生姜、長ネギを合わせただし汁を前夜から仕込んだ。参加者らは4グループに分かれて卵を焼いたり、材料を千切りにしたりして役割分担で作業に臨んだ。

 

 付け合わせにソテツみそとなまり節を使った「さかなみそ」を用意。70代の女性は「沖縄のアンダンスー(油みそ)みたいなものかしら。面白いね」と興味を示していた。

 

 1時間ほどで盛り付けの材料がそろい、試食タイムに。参加者は思い思いに具をよそった器にだし汁をかけ、初めての味を楽しんだ。

 

 参加した佐藤純子さん(40代)は「とてもおいしい。ミカンの皮ってこういう風に使えるんだ」と舌鼓。嘉数あかねさん(40代)は「琉球王朝の宮廷料理、菜飯(セーファン)を家でもよく作るが、とても似ている。さかなみそはゴーヤーチャンプルーにも使えそう」と文化の共通点を感じていた。

 

 同公民館で料理講座をもつ東澄子さん(63)は「作り方は簡単なのに、とても華やか。ご飯の代わりにそうめんを使っても良い。いろいろなアレンジができそう」と喜んだ。企画した前泊さんは、「奄美をより身近に感じてもらえたと思う」と満足した様子。「限られた食材で彩りを豊かにし、客人をもてなそうとする素晴らしい食文化だ」と話した。