海の環境保全訴える 奄美市名瀬

海の環境保全について地元から報告もあったシンポジウム=15日、奄美市名瀬

海の環境保全について地元から報告もあったシンポジウム=15日、奄美市名瀬

 「奄美の海の危機と世界自然遺産への道」と題したシンポジウム(日本自然保護協会主催)が15日、奄美市名瀬のAiAiひろばであった。地域住民ら約60人が来場。専門家の講演や地元住民の報告があり、海辺の環境保全の大切さを再認識した。

 

 講演した海の生き物を守る会代表の向井宏さんは、ダムなど人工物によって川から海に砂が供給されず、全国で砂浜が急速に失われていると指摘。奄美大島の砂浜の減少については、海砂採取の影響に懸念を示した。世界自然遺産登録に向けて、「陸と同じく海も守らないといけない」と強調し、海の生態系を守る「海洋保護区」の設置を求めた。

 

 日本自然保護協会の安部真理子さんは、2月の奄美・沖縄の世界自然遺産への再推薦で、候補地4地域のほぼ全域に「周辺管理地域」が新たに設定されたと説明し、開発や観光客増による過剰利用などへの審査が厳しくなると指摘。推薦地が陸域の一部にとどまるとして、「将来的には海まで拡大されればいいと思う」と述べた。

 

 地元から、田原俊也さん(奄美の自然を守る会代表)が瀬戸内町西古見の大型クルーズ船寄港地開発計画について、ジョン・髙木さん(奄美の森と川と海岸を守る会代表)が同町嘉徳海岸で進む護岸整備、奄美市住用町市集落の榮清安さんが同集落の採石場の土砂流出問題について報告。それぞれ海の環境への影響に警鐘を鳴らした。

 

 16日は西古見海岸で砂浜の生き物観察会を行う。