瀬戸内町で空き家活用進む 町改修後に集落が運用

改修後の住宅を確認する町の職員(手前)と薩川集落の里ゆかり区長=19日、瀬戸内町加計呂麻島

改修後の住宅を確認する町の職員(手前)と薩川集落の里ゆかり区長=19日、瀬戸内町加計呂麻島

 瀬戸内町は2018年度から「空き家利活用事業」による空き家改修を進めている。改修後は集落などが賃貸住宅などとして運用できる初の試みで、加計呂麻島薩川集落では9月までに2棟の改修が完了。同島西阿室集落で本年度中に1棟が着工予定だ。同町では、人口減少に伴う住宅の空き家化、老朽化が進行し、対策が急務となっており、町企画課の担当者は「今後も同事業を活用した空き家対策を加速させ、集落の人口増による活性化、さらには学校存続にもつなげたい」としている。

 

 空き家利活用事業は、住民参画と協働により、安心して住み続けることのできる町づくりを推進するため、集落や公的団体などを対象に交付している地域提案型の補助事業。改修後は集落などが賃貸や移住体験の住宅、民泊施設などとして運用できる。

 

 19年度の予算は260万円(1団体交付上限130万円、補助率10分の8以内)を計上した。事業への町民理解も徐々に広がり、19日も町の担当者が改修を希望する集落を訪問。対象となる空き家の事前調査や同事業のニーズ調査などを行った。

 

 薩川集落では改修した住宅2棟とも既に入居者が決定。里ゆかり区長(63)は「リフォームしたらすぐに入居希望の問い合わせが来た。家主の理解と協力があってこその取り組みだが、空き家が少なくなり、集落の安定収入、環境美化、防犯、人口増、改修工事に伴う雇用にもつながっている」と利点を語った上で、高額な改修費に対する補助額の不足を改善要望に挙げた。

 

 町は18年度、福山市立大学(広島県)と連携して町内の空き家調査を実施。外見のみの調査で、空き家668棟のうち、すぐに利活用できるのが176棟、庭の改善や建物改修が必要なのは280棟、利活用困難は42棟、早急対応が必要な危険家屋等は18棟だった。