瀬戸内町のクルーズ船誘致断念で自然守る会が提案

記者会見で持続可能な観光の推進などを訴えた奄美の自然を守る会の田原会長(右)ら=27日、奄美市名瀬

記者会見で持続可能な観光の推進などを訴えた奄美の自然を守る会の田原会長(右)ら=27日、奄美市名瀬

 瀬戸内町が同町西古見への大型クルーズ船寄港地の誘致を断念したことを受けて、計画に反対していた奄美の自然を守る会(田原敏也会長)は27日、官民一体となった「持続可能な観光」の推進など、世界自然遺産登録を目指す奄美の観光の在り方に関する提案を発表した。

 

 提案は▽島民、企業、行政、各種団体が一体となった啓蒙活動によって持続可能な観光に理解を深める▽奄美全体の観光と自然保全のバランスについての方向性の検討▽島発の持続可能な観光に基づく具体的な観光商品開発―の3項目。

 

 田原会長らは同日、奄美市名瀬の県大島支庁記者クラブで会見し、同町のクルーズ船誘致断念について「私たちの主張が受け入れられた。賢明な判断だ」と評価し、「これをきっかけに世界自然遺産の地にふさわしい観光について、奄美全体で方向性を考えるべき」と訴えた。

 

 大型クルーズ船寄港地の誘致を巡っては、国が2017年8月に公開した「島嶼(とうしょ)部における大型クルーズ船の寄港地開発に関する調査の結果」を受けて町が検討を開始。18年10月に発足した町内各種団体の代表や有識者で構成する検討協議会が議論を重ね、今月10日に鎌田愛人町長に提言書を提出した。

 

 鎌田町長は23日、受け入れのための条件整備が困難であり、町内の合意形成が不十分だとして、誘致の断念を発表した。