生活物資の貨物船輸送再開 与論島

貨物船から降ろされるコンテナ=26日、与論町の茶花港

貨物船から降ろされるコンテナ=26日、与論町の茶花港

 与論島への貨物船による定期的な生活物資輸送が26日、約1年8カ月ぶりに再開した。貨物船の接岸は月1回ペース。農業用飼料や医療用酸素、LPガスなどを積んだ貨物船が同日、茶花港に到着すると、出迎えた関係者からは、安堵の声が聞かれた。

 

 町産業振興課によると、同島への生活物資などの輸送は、鹿児島│奄美群島│沖縄航路の旅客船に加え、鹿児島と奄美群島を結ぶ貨物船が担っていた。しかし、運航コストの高騰で貨物船による同島への定期輸送は2018年10月から休止していた。

 

 一方、定期旅客船は台風通過後などの運航再開時、食料輸送が優先され、農業や医療、ガスなどの物資の輸送が限られていた。町民から貨物船による生活物資の定期輸送再開を求める声は多かった。

 

 ただ、定期的な海上貨物輸送の実現には一定量の貨物と、輸送用コンテナを確保する必要があった。国と県、町、あまみ農業協同組合の4者が協力し、奄美群島流通効率化事業を展開。あまみ農協を主体に貨物コンテナなどを購入。畜産用飼料を中心に毎月100㌧以上の貨物確保が見込める状況になり、海上貨物輸送の再開が決まった。

 

 40基のコンテナ購入などは奄美群島成長戦略推進交付金などを活用した。貨物船は鹿児島荷役海陸運輸(鹿児島市)が運航。鹿児島│沖縄航路の貨物船の一部をチャーターする形式で物資を輸送する。

 

 貨物船を出迎えたJAあまみ与論事業本部理事の森繁信さん(69)は「台風時期に畜産用飼料が不足し、肉用牛の肥育農家は大変苦労していた。貨物船の定期輸送で飼料の安定供給が可能になるので、生産拡大につなげたい」と話していた。