竹中鹿女短教授ら宇検村佐念のモーヤを調査

宇検村指定文化財・佐念モーヤ内部の撮影を行う竹中教授ら調査チーム=23日、宇検村佐念

宇検村指定文化財・佐念モーヤ内部の撮影を行う竹中教授ら調査チーム=23日、宇検村佐念

 鹿児島女子短期大学の竹中正巳教授らは23日、宇検村指定文化財の共同墓「佐念モーヤ」の内部調査を開始した。デジタル写真を基にコンピューター上で3次元復元し、内部構造や人骨の状態を観察、記録するもので、内部の詳しい調査は初。竹中教授は「今後の研究の進展につながる」と話した。

 

 佐念モーヤはサンゴの石垣の上にサンゴの屋根がかけられた方形の墓で、縦約1・1メートル、横約1・3メートル、地面からの高さは約60センチ。内部には複数の人骨が納められており、現在でも地元住民らが花や線香を供えて管理している。村によると、奄美・沖縄でも古い形態を残しており、先祖の遺骨か無縁仏の骨を集めたものだという。

 

 調査は宇検村教育委員会が協力し、竹中教授と鹿児島国際大学の大西智和教授、同大学ミュージアムの鐘ヶ江賢二学芸員、瀬戸内町教育委員会埋蔵文化財係の鼎丈太郎学芸員が行った。

 

 竹中教授は自然人類学が専門。遺跡中の人骨などから中近世の南九州~奄美の歴史について研究しており、2015、18年は同村屋鈍の土坑跡、16、17年は同村平田の墓地を調査した。

 

 佐念モーヤ調査の初日は石垣の間から小型ライトとカメラを差し込み、内部の撮影を行った。人骨の他に酒器やかめなどが見られたほか、頭蓋骨と他の骨が分けて置かれていることも確認できた。

 

 竹中教授は「モーヤ内に収めた後も骨の移動をしていたのではないか。奄美の他地域の遺跡や村の調査と合わせて研究を進めたい」と語り、時代の特定や埋葬方法の解明などに期待した。