義援金、市社協から区長へ 火災から1カ月余、募金継続 奄美市笠利

がれきが残ったままの火災現場=2日、奄美市笠利町笠利

がれきが残ったままの火災現場=2日、奄美市笠利町笠利

 奄美市笠利町笠利で1月27日に発生した火災から1カ月余が過ぎた。住家や空き家、倉庫など19棟を焼き、10世帯18人が被災した笠利2区の火災現場は2日、がれきの山が積まれ、焦げ付いた臭いがまだ漂っていた。被災住民のほとんどが現在も親族や知人宅へ身を寄せている。この日、町民などが寄せた義援金が奄美市社会福祉協議会の小倉政浩会長から今里信弘区長に託された。

 

 火災直後の2月3日には現場の後片付けがあり、約300人のボランティアが参加。焼け落ちた家屋を重機で解体し、トタンや木材などをトラックに積み込む作業を行った。その後も建設業者などが残った木材を片付けたが、コンクリートなどのがれきは残ったままだ。

 

 今里区長は「年度末の時期に差し掛かっており、ほとんどの業者が他の工事に追われている状態。4月にならないと作業ができないため、整地されないままの状態になっている。整地する費用は寄せられた義援金で支出したい」と話した。

 

 焼失区画内の南東端で一人暮らしだった農業榮初夫さん(78)は自宅が全焼した。現在、姉夫婦の元に身を寄せている。今後の身の振り方については「自宅跡は整地もできていない状態。まだ何にも決まっていない。ここから出ることは考えられない」とこぼした。今里区長は「被災住民はほとんどが高齢者。住宅を再建する被災者は少ないのでは」と話した。

 

 今回の被災者には多くの義援金が寄せられている。市社会福祉協議会は火災現場から道路1本挟んだ大笠利文化センターで2日、笠利町内4カ所に設置した募金箱や8個人・団体から寄せられた32万8713円を今里区長に託した。同協議会は今後も募金活動を続行するという。

 

 今里区長は「ありがたい」と感謝を述べ、義援金の活用については火災現場の整地費用などに充てた後、残金を被災者に分配する考えを示した。火災後に発足した火災対策委員会(会長・今里区長)で決めるという。

義援金を寄せた市社会福祉協議会の小倉会長(右)と今里区長=2日、奄美市笠利町大笠利文化センター

義援金を寄せた市社会福祉協議会の小倉会長(右)と今里区長=2日、奄美市笠利町大笠利文化センター