脅威去り、避難者ら安ど 台風10号

避難所で台風が過ぎるのを待つ住民ら=6日、奄美市住用町の奄美体験交流館

避難所で台風が過ぎるのを待つ住民ら=6日、奄美市住用町の奄美体験交流館

  「安心して過ごせた」「思っていたほどの台風ではなかった」。非常に強い勢力を保ちながら6日、奄美地方に最接近した台風10号。各自治体が開設した避難所へ身を寄せた住民からは、台風の脅威が過ぎ去ったことへの安堵(あんど)の声が聞かれた。7日まで避難を続ける人もいる一方、風の勢いが弱まった6日午後には「自宅の様子が心配」と避難所を出て帰宅する人も多かった。

 

 奄美市名瀬の県立奄美高校には約200人の市民が身を寄せた。幼い子ども3人と避難した女性(32)は「避難所での寝泊まりは初めてだったが、子どもたちも怖がらずぐっすり眠れていた」と語り、夕方には家族で家路に就いた。

 

 同市住用町の体験交流館は5日夜から6日午前にかけて最大49人が避難。会場ではパーテーション(間仕切り)を使って1家族当たり4畳分のスペースが割り当てられ、住民らは横になったり、持参したラジオやスマートフォンで情報収集などして台風の通過を待った。

 

 5日午後2時から家族3人で避難所に来た同町見里集落の男性(76)は「今回初めて避難した。自宅では心配で眠れなかったと思うが、安全な建物の中で過ごせてほっとしている」と話していた。

 

 瀬戸内町きゅら島交流館には最大117人が避難。食料や飲料は各自が持参し、町が毛布やマットなどを貸し出した。強風域を抜ける7日まで、避難所で2晩過ごすという福沢徳代さん(87)=清水=は「今回はこれまでにない規模と聞いて初めて避難したが、知り合いも多く安心して過ごせた。周辺で大きな被害はないと聞き、ほっとしている」と話した。

 

 雨風が弱まったのを確認し、家族で帰り支度をしていた脇田省太さん(34)も「思っていたほど激しい台風ではなくてよかった。気を付けて帰りたい」と安堵した様子だった。