自然遺産徳之島部会、林道通行規制継続へ

徳之島行動計画の進捗状況などを報告した徳之島部会=24日、天城町役場

徳之島行動計画の進捗状況などを報告した徳之島部会=24日、天城町役場

 「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」世界自然遺産候補地地域連絡会議の徳之島部会が24日、天城町役場であった。2016年度末に策定した遺産地域の管理に関する徳之島の行動計画の進捗(しんちょく)状況などについて報告があり、出席者が情報を共有。今年から島内の2林道で通行規制を開始したことについて、出席者からは「自然環境保全と利用の両立には不可欠」として、通行規制への理解を求める意見があった。

 

 地域連絡会議は遺産候補地の適正な在り方を検討し、関係機関の調整や合意形成を図る目的で2016年10月に設置。候補地の4地域にそれぞれ部会が設けられ、徳之島部会には約30人が出席した。

 

 会合では、徳之島行動計画の進捗状況について県自然保護課の担当者が説明。適切な観光管理の実現に向け、世界自然遺産登録を目指し今年2月に政府が国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)に提出した推薦書で、遺産候補地に推薦されている天城町の三京林道、徳之島町の林道山クビリ線の入り口をそれぞれ6月1日、7月1日から施錠し、通行規制を行ってることを報告した。

 

 自然保護団体の代表者からは「両林道の通行規制後、当部―母間林道や美名田林道など、規制されていない林道の交通量が増加し、環境への負荷が分散している」と効果を説明。山クビリ線と三京林道の通行規制について「大切な場所は守り、人と生き物のすみ分けをすることが、未来への保全につながる」と述べ、輪禍被害の抑制や自然環境への負荷軽減などの観点から継続を支持した。

 

 行動計画の本年度の取り組みとして、林野庁は三京林道と剥岳林道の入り口計3カ所に自動撮影カメラを設置し、希少動植物の密猟・盗採の未然防止を図る。またアマミノクロウサギによる農作物の食害が報告されていることから、県や3町は被害状況を確認した上で効果的な対策を検証する。

 

 このほか事務局の環境省から、推薦地の保全状況を把握し、科学的な評価の下で管理するモニタリング計画案も示された。