良質も欠航でだぶつき タンカン単価、前年の半値以下 名瀬中央青果

袋詰めで青果店に山積みされているタンカン=2日、奄美市名瀬

袋詰めで青果店に山積みされているタンカン=2日、奄美市名瀬

 3月に入り、奄美果樹のエースであるタンカンの収穫シーズンが終盤を迎えている。奄美市の名瀬中央青果によると、2月の取扱数量は約180㌧で、前年同期と比べて約45㌧増えた。キロ当たりの平均単価は206円。前年(477円)の半値以下で取引されている。前年より取扱量が増えたことに加え、特に2月は荒天で、県本土への定期船が数日間連続して欠航したことも影響した。袋詰めしたタンカンを店頭で山積みにしている青果店なども多く、だぶつきが見られる。

 

 市場関係者や仲買人によると、市場に出回っている今期のタンカンは一部で酸切れの早いものもあるが、品質はほぼ例年並み。「糖度も高く、全体的にはおいしいタンカン」(市場関係者)に仕上がっている。

 

 半面、今期は島外への出荷に苦慮している。2月は県本土と奄美各島を結ぶ定期船が荒天の影響で延べ6日間欠航した。名瀬中央青果の担当者は「1日間の欠航であれば影響は小さいが、先月は2日や3日連続の欠航といった時期があり、だぶつく要因となった。現在は競り場も活気がない」とぼやく。

 

 奄美市内のある青果店の店主(80)は「自家消費用にタンカンを買う島の人はそんなにいない。本土の親戚や知人に送るために買っているので、船の欠航が続くと買い控えが起き、店でも在庫がだぶつく。そうなれば市場でも値段がつかなくなる悪循環に陥る。店、市場、農家の三方すべてに悪い状態」と嘆いた。