芭蕉布作りに挑戦 宇検村

卓上機で、自らが収穫し乾燥させた芭蕉糸を織り、芭蕉布作りに挑戦する参加者=12日、宇検村湯湾

卓上機で、自らが収穫し乾燥させた芭蕉糸を織り、芭蕉布作りに挑戦する参加者=12日、宇検村湯湾

 奄美で受け継がれてきた芭蕉布の再生と伝承を目指す「芭蕉繊維研究会」(南修郎会長)は11~12日、宇検村内で芭蕉糸作りと芭蕉布織りのワークショップを開いた。参加者はバショウの幹から繊維を取り出し、糸にして布を織るまでの一連の工程を手作業で体験し、先人たちの暮らしの知恵を学んだ。

 

 同会によると、バショウはバナナを食べる実バショウと、繊維をとる糸バショウに分類され、今回は同会監事の内山初美さんが同村名柄に栽培した糸バショウの幹から糸作りに挑戦した。

 

 初日は伐採した糸バショウの皮を剥ぎ、あくで煮詰めた後に不純物を取り除いて残った繊維を室内で干し糸にするまでの工程を体験。最終日は、卓上機を使い、草木染した木綿糸を縦糸に、前日から干していた芭蕉糸を横糸にして、織り上げる工程を学んだ。10㌢ほど織り上げると、糸を結び、オリジナルのコースターが完成した。

 

 参加した名柄の鈴木進一さん(61)は「今私たちが引き継いでいかないと失われていく伝統技術。買うことしか考えていなかった衣服が、このようにして出来上がっていることを実感でき貴重な体験ができた」と話していた。

 

 内山さんは「先人たちは物がない時代に、自然のもので衣類を作る知恵をもっていた。大事に継承していきたい」と話している。