行楽地や観光施設、閑散 住民は密集避け気分転換 奄美大島

窓口に掲示された休館を知らせる貼り紙=26日、奄美市住用町の黒潮の森マングローブパーク

窓口に掲示された休館を知らせる貼り紙=26日、奄美市住用町の黒潮の森マングローブパーク

 新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受け、奄美大島各地で行楽地の閉鎖やイベント延期の動きが広がっている。大型連休を前に本来なら多くの帰省客や観光客でにぎわう観光地は26日、閑散とした。一方、長引く外出自粛や休校で住民には疲れも表れ始め、海岸や公園では密集を避けながら運動や自然散策をして気分転換を図る家族連れの姿も見られた。

 

 2020年のゴールデンウイーク(GW)は29~5月6日。4月30日、5月1日の平日も休暇を取得すれば最大8連休になる。

 

 龍郷町の秋名幾里地区に新設されオープンを待っていた宿泊・飲食・観光案内所を兼ねた体験交流拠点施設「荒波龍美館」は、26日の落成式を延期した。関係者は「GW中の宿泊予約はキャンセル。集落が人でにぎわうのを楽しみにしていただけに残念」と肩を落とした。

 

 同町は文化財展示室を備える「りゅうがく館」や、「奄美自然観察の森」なども18日から閉鎖している。町企画観光課の園田徳一課長は「観光客に人気の場所でもありやむを得ず閉鎖した。(奄美群島の)感染された方の一日も早い回復を願うとともに、感染を広げないよう官民で力を合わせて乗り越えたい」と語った。

 

 奄美市住用町の黒潮の森マングローブパーク(寿義浩支配人)は18日から5月6日まで臨時休業を決め、観光案内所窓口と休憩スペース、トイレのみ開放している。

 

乗船者もまばらな出航前のフェリー=26日、瀬戸内町古仁屋

乗船者もまばらな出航前のフェリー=26日、瀬戸内町古仁屋

 瀬戸内町古仁屋のせとうち海の駅にある定期船切符売り場では、役場職員が利用客に感染防止策や相談窓口を案内するチラシ、来島自粛を呼び掛ける町長メッセージなどを配り、警戒を強めていた。

 

 施設内の土産店やレストランはすべて休業し、利用者には長時間滞在しないよう掲示している。担当者は「観光客の利用はほぼない。来島自粛に理解をいただいているようだ」と話した。

 

 一方、屋外で利用できる運動施設や公園には家族連れの姿も。奄美市の名瀬運動公園で小学生の娘とウオーキングを楽しんだ奄美市の男性は「ずっと家の中で娘もつらそうだった。一緒に体を動かせてよかった」。

 

 奄美市笠利町のあやまる岬観光公園を訪れた男性は「休校になり、妻と交代で仕事を休みながら子どもを世話している。ストレス発散じゃないが、休みの日はできるだけ広いところで遊ばせてあげたい」と話した。