西郷ゆかりの5自治体が交流連携 龍郷町で共同宣言

交流と協力を誓った(右から)さつま町、京都市、龍郷町、台北駐福岡経済文化辧事處、菊池市の代表=19日、龍郷町

交流と協力を誓った(右から)さつま町、京都市、龍郷町、台北駐福岡経済文化辧事處、菊池市の代表=19日、龍郷町

 龍郷町と京都市、熊本県菊池市、鹿児島県さつま町、台北駐福岡経済文化辧事處は19日、教育文化や観光の連携などについて共同宣言を行った。西郷隆盛や長男菊次郎らとゆかりのある自治体で、明治維新150年を節目に、西郷隆盛が座右の銘とした「敬天愛人」の精神を継承していくことをあらためて確認した。

 

 調印式が同日、龍郷町りゅうゆう館で開かれた明治維新150周年記念シンポジウム「西郷隆盛と菊次郎~敬天愛人に繋がる親子の絆」であった。竹田泰典龍郷町長が宣言書を読み上げ、各自治体の代表5人が連携を誓い握手を交わした。

 

 竹田町長は「官民の両面でこれまで以上に交流を深め、西郷隆盛翁と菊次郎翁が結んだ縁を強くしていこう」とあいさつ。江頭実菊池市長は「西郷家のルーツである菊池市を皆さんの実家と思って」、上野俊市さつま町副町長は「ぜひ訪れて菊次郎翁の功績を目で確かめてほしい」と交流の活性化に期待した。

 

 関係者によると、2021年の菊次郎の生誕160周年に合わせた記念誌の発行や、児童生徒の交流事業、物産展の開催などを予定しているという。

 

 シンポジウムは原口泉志學館大教授の基調講演「『敬天愛人』の精神を現代へ」を受けて、各地の専門家ら6人が隆盛と菊次郎、愛加那、菊子の歴史や功績を語った。

 

 原口氏は、龍郷で生まれ少年時代を薩摩、東京、アメリカで過ごした菊次郎について「日本の政治家としては初の国際人で、渡米後も漢学を学ぶなど柔軟な姿勢は父隆盛の影響を感じる」と解説。

 

 菊池市「菊池源吾に学ぶ会」副会長の津留今朝寿氏は「熊本県内には敬天愛人を校訓に掲げる高校もあり、隆盛の教えが受け継がれている。奄美はその思想の母体となった」などと語った。

 

 シンポジウムには約600人が参加。NHK大河ドラマ「西郷どん」の時代考証役でもある原口氏から「秋以降の放送では菊次郎がキーパーソンとして登場する」という言葉もあり、会場を沸かせた。