赤灯台 4カ月ぶり陸上に 奄美市名瀬港

 灯台本体の引き揚げ作業=5日、奄美市名瀬港西防波堤付近

灯台本体の引き揚げ作業=5日、奄美市名瀬港西防波堤付近

 昨年9月末の台風24号の影響で倒壊し消失後、近くの海底で発見された奄美市の名瀬港西防波堤灯台の本体部分が5日、約4カ月ぶりに引き揚げられた。第十管区海上保安本部は今後、消失原因を詳しく調査。今年9月までに新たな灯台を設置する方針だ。

 

 十管本部から委託を受けた業者が海上からクレーンを使って引き揚げた。長さ8メートル、直径2・2メートルで重さが4トンある本体は、上部(3メートル)と下部(5メートル)を接合するボルトが外れ、二つに分かれていた。

 

 台風24号通過後の昨年9月30日に消失が確認され、約2週間後の10月13日に防波堤沖約30メートル、水深約13メートルの海底で発見された。

 

 十管本部は同月16日までに、本体と基礎を固定するボルトの一部を回収し、消失原因を調査。「長年かけて腐食したボルトが台風の風雨に耐えられず破断し、本体が倒壊した」とみている。

 

 十管本部は今後、ボルトが腐食した原因などを詳しく調べる。本体は島内で処分する予定。新たな灯台の規格や素材は決まっておらず、十管本部交通企画課岩本大樹課長補佐は「再び倒壊することのないよう慎重に検討したい」としている。

 

 名瀬港西防波堤灯台は1989年12月25日の初点灯以来30年近く、奄美大島の海の玄関口で夜間に赤く点灯し、船舶の航行を支えてきた。本体も赤いことから市民に「赤灯台」と呼ばれ、親しまれていた。