赤灯台、年内復旧の見込み 奄美市の名瀬港

クレーンで慎重に基礎部へ降ろされる新灯台の灯塔=10日、名瀬港西防波堤

クレーンで慎重に基礎部へ降ろされる新灯台の灯塔=10日、名瀬港西防波堤

昨年9月の台風24号で倒壊した名瀬港西防波堤灯台の復旧作業が進んでいる。海上保安庁第10管区海上保安本部は10日、同防波堤に新灯台の胴体部に当たる灯塔を設置した。23日以降に光を出す灯器などの機器を取り付け、年内に運用を開始する見通し。

 

 倒壊した灯台は1989年12月25日に設置。高さ11㍍、直径2・2㍍の強化プラスチック製。夜間に赤く点滅し、名瀬湾に出入りする船舶の航行を支え、市民からは「赤灯台」の呼び名で親しまれていた。

 

 赤灯台は灯塔を基礎に固定するボルトの腐食が原因となり台風で倒壊した。再発防止のために新灯台はボルトを用いずに灯塔の底部を基礎に埋め込んでコンクリートで固定する工法を採用した。

 

 10日に設置された灯塔は強化プラスチック製で基礎からの高さ4・35㍍、直径46㌢と旧灯台よりも小型。耐用年数は40年以上とされる。今後設置される灯器はLED(発光ダイオード)を光源とし灯火は赤色。4秒間隔で点灯し、5カイリ(約9㌔)先まで届く。電力は太陽電池と蓄電池でまかなう。復旧にかかった費用は旧灯台の引き揚げ作業を含めて約2100万円。

 

 設置作業に立ち会った同保安部交通部企画課の段村健吉課長補佐(42)は「赤灯台の被害への反響は極めて大きく、あらためて赤灯台の重要性を再認識した。時間がかかってしまったが、各関係者の協力のおかげで年内の復旧の見通しがたった。今後の航海の安全に役立ててもらいたい」と話した。