遺訓継承へ気持ち新た 前川・名田川川筋変更200年祭 徳之島町井之川

お披露目された井之川根性の記念碑=29日、徳之島町井之川

お披露目された井之川根性の記念碑=29日、徳之島町井之川

  【徳之島総局】徳之島町井之川地区を流れる前川(めぇぐんこう)と名田川(なぁだんこう)の川筋変更から200年を記念して29日、同町井之川公民館で「前川・名田川川筋変更200年祭」(同実行委員会主催)が開かれた。同地区に根付く不屈の精神を表す「井之川(いの)根性」の記念碑の除幕式や郷土芸能祭があり、来場者は井之川根性で成し遂げた先人の遺訓継承へ気持ちを新たにした。

 

 徳之島における薩摩藩の代官記録「前録帳」によると、川筋変更以前の2河川の河口には、黒糖などの出荷拠点となる井之川湊があった。大雨で同湊に土砂が堆積するたびに、島内の15~60歳の用夫(いぶ)が動員され、土砂の搬出作業を強いられていたことから、井之川の島役人ら有志4人が私財を投げ打って河川の改修工事に着手。1819年(文政2年)に川筋変更工事が完工した。

 

 これら先人の功績をたたえ、遺訓を後世に伝え井之川集落の地域振興につなげようと町は本年度、井之川出身で㈱マリンカーゴ沖縄の宮崎茂穂代表取締役の寄付を受けて記念碑を建立した。

 

 除幕式では宮崎代表取締役や高岡秀規徳之島町長らが布を取り払い、記念碑をお披露目した。高岡町長の祝辞に続き、保和廣実行委員長は「井之川根性の精神で元横綱朝潮など集落から偉人が誕生した。今の子どもたちや次の世代に井之川根性の精神を伝え、素晴らしい人材が育成できれば」などと述べた。

 

 除幕式前には和泊町歴史民俗資料館の先田光演館長が「仲為(なかため)日記にみる薩摩藩の黒糖政策」をテーマに講演したほか、式後は井之川夏目踊り保存会など島内6団体が各地区の伝統芸能を披露して花を添えた。