集落の伝統行事再興へ 3年ぶりに田植え復活 徳之島町手々

田植え祭りの再興へ向け、3年ぶりに行われた田植え作業=14日、徳之島町手々

田植え祭りの再興へ向け、3年ぶりに行われた田植え作業=14日、徳之島町手々

  【徳之島総局】徳之島町手々集落(嶺田正秀区長、65世帯115人)で14日、米作り体験会があった。集落を中心に町内外から約90人が参加。2016年を最後に途絶えた集落の伝統行事「田植え祭り」以来、3年ぶりの田植え作業で、会場は活気にあふれた。

 

 田植え祭りは、町無形民俗文化財に指定されている「ムチタボリ」と並び、集落の二大行事。戦後途絶えていた祭りを1977年に復活させ40年間続けたが、過疎や高齢化に伴い稲作に関わる住民の作業負担が大きくなり、2016年に実施した集落全戸へのアンケートで「継続反対」が多数を占め姿を消した。

 

 体験会は大切な文化を絶やしてはいけないと、手々小中学校PTAら集落有志で企画。稲作体験を子どもたちにさせようと、田植えを復活させた。

 

 作業は午前10時にスタート。太鼓のリズムと男女の歌掛けに合わせ、住民が横一列に並んで8㌃の田んぼにもち米の苗を植えていった。同町の亀津中区郷土芸能保存会も伝統の田植え踊りを披露して作業を盛り上げた。

 

 手々小中学校PTAの林山堤会長(53)は「今の子どもたちは田植えを体験する機会が少ない。稲作体験を通じて食のありがたさやムチタボリなど伝統行事の意義を学ぶきっかけになれば」と語っていた。嶺田区長も「体験会を契機に周囲の協力を得ながら、田植え祭りが再興するきっかけになれば」と期待を寄せた。

 

 今後は7月に収穫を行い、12月に餅つきと、しめ縄作りを計画している。