飲食店や住民に動揺広がる クラスター発生で奄美市 新型コロナ

 

多くの飲食店が軒を連ねる屋仁川通り。奄美市内でのクラスター発生を受けて動揺が広がった=30日、同市名瀬

多くの飲食店が軒を連ねる屋仁川通り。奄美市内でのクラスター発生を受けて動揺が広がった=30日、同市名瀬

  奄美大島で初となる新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)発生を受け奄美市では30日、動揺が広がった。「これ以上客足が遠のくと店が続けられない」「いつまでコロナ禍が続くのか」│。飲食店関係者らは窮状を訴えた。店舗によっては感染拡大を懸念して来店客の入店を制限したり、ゴールデンウイーク中の臨時休業を決めるなど影響が出ている。市民からも「身近で感染者が増えるのは怖い」といった声が聞かれた。

 

 「市内でクラスターが発生したことは大変残念」と話すのは奄美市社交飲食業組合の伊東隆吉理事長。28日には市と合同で、同市名瀬の繁華街で飲食店を巡回し、大型連休中の感染対策徹底を呼び掛けた。その矢先のクラスター発生発表でショックは大きいと言う。

 

 伊東理事長は「今回のクラスターの原因はまだ分からないが、各店舗ともこれまで感染対策をしっかりやってきている。従業員は店内だけでなく、対外的な接触も含めてより注意を払う必要があると思う。飲食店としては、感染者を出さないために努力していくしかない」と強調した。

 

 名瀬の屋仁川通りでは30日、「お一人様大歓迎」「完全予約制」「島外(県外)からのお客様の入店はご遠慮願います」といった張り紙を店頭に掲げる店舗が目立った。飲食店を営む30代男性は、29日からゴールデンウイーク期間中の臨時休業を決めた。「観光客も増えるし、感染のリスクを考えると閉めざるを得ない。正直きついがどうしようもない」と語った。

 

 スナックを1人で切り盛りする女性(68)は「うちのお客さんは常連さんがほとんど。感染者が増えるとまたお客さんが来ない日が続くと思う。今年の年明けからすると今の売り上げは半分ほど。これ以上続くと本当に先行きが見えない」と訴えた。

 

 地域住民も感染拡大に警戒を強めている。名瀬の無職川畑保雄さん(64)は「奄美大島ではこれまでクラスターがなかったので、身近に感染の脅威が迫っていると思うと心配。早くワクチンを接種して安心したい」と話した。

 

 1児の母で名瀬のパート村岡芳恵さん(28)は「買い物や仕事など必要最小限以外の外出は感染が怖くて不安。せっかくの大型連休は自宅で巣ごもりになりそう」と肩を落とした。