龍郷、瀬戸内の住宅地上昇 21年地価、県は29年連続下落

公示地価 国土交通省は23日、2021年1月1日を基準日とした地価公示価格を発表した。県全体の全用途の平均変動率は前年比マイナス1・2%で29年連続の下落となり、下落幅は0・3拡大した。新型コロナウイルスによる土地購買意欲の減退などが要因とみられる。奄美の市町村別変動率は龍郷町の住宅地が2・6%、瀬戸内町の住宅地が0・2%の各上昇。龍郷町の上昇幅は前年比0・5縮小し、瀬戸内町は横ばいからプラスに転じた。県内で変動率がプラスだったのは奄美の2町だけだった。

 

 調査対象は35市町村の住宅地193地点、商業地93地点、工業地4地点、宅地見込み地1地点。県内で最も高かったのは鹿児島市の商業地平均価格で1平方㍍当たり28万6800円。鹿児島市の平均変動率は前年の0・9%上昇から0・2%の下落に転じた。

 

 奄美では8市町の計20地点を調査。住宅地が上昇した2町の平均価格は龍郷町1万3100円、瀬戸内町3万3000円。瀬戸内町の商業地平均価格は6万1600円で前年と同額。奄美市の住宅地は8万1200円、商業地は13万4500円でいずれも前年と同額だった。

 

 用途別の傾向は次の通り。

 【住宅地】県平均は4万2500円。平均変動率は23年連続の下落で、下落幅は前年の0・9%から1・1%へ拡大した。

 

 市町村別の平均価格は鹿児島市の8万9900円が最も高く、奄美市8万1200円、瀬戸内町3万3000円、徳之島町3万1500円の順に高かった。

 

 県内で最も上昇率が高かった龍郷町は奄美市のベッドタウン的要素を持ち、価格水準が同市に比べて安価なため需要を喚起したとみられる。奄美市では新たな分譲マンションも販売中で宅地需要も堅調に推移しており、瀬戸内町も若干の上昇傾向にある。

 

 県内の最高価格地点は鹿児島中央駅周辺の鹿児島市西田2丁目16番27で25万1000円。奄美の最高地点価格は奄美市名瀬伊津部町22番20で前年同額の11万1000円だった。

 

 【商業地】県平均価格は12万8000円で、平均変動率は30年連続下落。下落幅は前年の0・9%から1・4%へ拡大した。郊外の大型商業施設への顧客流出や商圏分散などに加え、鹿児島市の中心商店街では新型コロナ禍も影響したとみられる。

 

 市町村別の平均価格は鹿児島市の28万6800円が最高。次いで奄美市、瀬戸内町の順だった。

 

 最高価格地点は鹿児島市東千石町13番34外で114万円。奄美市は名瀬末広町10番25で前年同額の15万4000円だった。

 

 【工業地】県平均は5万4600円で、平均変動率は2年連続上昇。上昇率は0・2%となった。