龍郷町と台湾、相互交流に合意 東京五輪パラ後、奄美に招待

東京五輪・パラリンピック後の交流に向け合意書に調印した竹田町長(中央)ら=9日、龍郷町

東京五輪・パラリンピック後の交流に向け合意書に調印した竹田町長(中央)ら=9日、龍郷町

 龍郷町とチャイニーズ・タイペイパラリンピック委員会(CTPC)は9日、東京五輪・パラリンピックを契機とした交流事業について合意書を交わした。大会後は龍郷町が台湾のパラ卓球選手を招待し、スポーツ、文化、伝統芸能、食などを通じて相互交流を図る。竹田泰典町長は「大会をきっかけとして龍郷と台湾の交流がさらに深まり、この先も長く続くことを期待している」と語った。

 

 龍郷町は名誉町民である西郷菊次郎が1897年に台湾の初代宜蘭(ぎらん)庁長となったことなどから、2019年6月に東京五輪・パラリンピックにおける台湾のホストタウンに決定した。ホストタウンは国に認定を受けた地方自治体が海外選手を通して各国と交流し、地域の活性化や観光振興を目指す制度。

 

 同町は19年12月に「共生社会ホストタウン」としても登録され、性別や障がいの有無などに関わらず誰もが安心して暮らせるまちづくりに向けて、公共施設の車いす用スロープや思いやり駐車場の整備などを進めている。20年1月は卓球パラ選手2人が来島し、町内の児童生徒らと交流した。

 

テレビ会議システムで交流への期待を語ったム会長(画面下段)

テレビ会議システムで交流への期待を語ったム会長(画面下段)

 調印式には竹田町長とCTPCのム・ミンチュ会長、内閣官房東京オリンピックパラリンピック推進本部事務局の勝野美江企画・推進統括官らが出席。感染症対策のため、テレビ会議システム形式で町りゅうがく館と台湾、東京都の3会場をつないだ。

 

 調印の後は龍郷町と台湾で近況報告を行い、交流への期待を語った。同町の碇山和宏教育長は今年夏に公開予定の西郷菊次郎生誕160周年記念ミュージカルについて述べ、「台湾での逸話も盛り込んでいる。いつかぜひ台湾公演を実現したい」と話した。

 

 ム会長は「とても楽しみ。過去に結ばれた台湾と龍郷の縁が現在、そして未来へ続いていくことを願っている」と笑顔で答えた。

 

 龍郷町と選手団との交流は20年夏の東京五輪・パラリンピック後に実施予定だったが、大会の延期に合わせて調整中。竹田町長は「スポーツ以外でも縁を深め、文化や産業での人、物の交流にもつなげたい」と語った。