8割の大幅減、収束へ 19年度の松くい虫被害 伐採と薫蒸処理など継続 奄美群島

徳之島の松くい虫被害=25日、徳之島町

徳之島の松くい虫被害=25日、徳之島町

 県大島支庁林務水産課がまとめた2019年度の松くい虫被害状況によると、奄美群島全体の被害容量は2612立方㍍で、前年度(1万2900立方㍍)から8割減少した。被害のほとんどを占める徳之島で鎮静化が大きく進んだ。県は早期収束に向け、枯れ松の伐採と薫蒸処理などを継続する。

 

 徳之島の状況を町別にみると、徳之島町が前年度比76%減の2500立方㍍、天城町は88%減の50立方㍍、伊仙町は97%減の60立方㍍だった。

 

 奄美大島は瀬戸内町(加計呂麻島を除く)で4立方㍍、龍郷町で2立方㍍それぞれ残っていた被害が、19年度は確認されなかった。加計呂麻島は18年度と同じ2立方㍍と被害状況は変わらなかった。沖永良部島では和泊町で1立方㍍あった被害が解消された。

 

 県は枯れた松を伐採してビニールで包み、薬剤で薫蒸する伐倒駆除を継続。並行して台風時などの安全を確保するため枯れ松の撤去も進める。

 

 奄美での松くい虫被害は、1990年代に加計呂麻島で確認されて以降、奄美大島を北上。奄美全体の被害容量は2010年度の8万8076立方㍍をピークに減少したが、10年度以降に徳之島と沖永良部島でも被害が確認された。

 

 松枯れは、体長1㍉程度の線虫・マツノザイセンチュウが松の樹体内に侵入して引き起こす。被害木は樹勢が衰え、葉が赤茶色になって枯れる。この線虫をマツノマダラカミキリ(カミキリムシ)が松から松へ運び、被害を拡大させる。

 松くい虫新