GoTo東京追加、効果じわり 経済浮揚に期待、感染警戒も 奄美大島の観光・飲食

東京直行便を利用し、奄美空港へ降り立った搭乗者=4日、奄美市笠利町

東京直行便を利用し、奄美空港へ降り立った搭乗者=4日、奄美市笠利町

 1日から政府の観光支援事業「GoToトラベル」の対象に東京発着旅行が追加され、飛行機の東京直行便がある奄美大島にも、その効果がじわりと表れている。観光、飲食業関係者からは「もともと島への旅行者は東京がメイン。今後、徐々に客足が戻ってほしい」と期待の声が聞かれた。半面、島外からの入り込み増は島の経済浮揚と同時に、新型コロナウイルス感染症の発生リスクも高まるため、地元では感染症への警戒心も強まっている。

 GoToトラベルの対象に東京発着旅行が追加され、初の日曜日を迎えた4日、奄美を代表する観光施設の一つ、奄美市住用町の黒潮の森マングローブパークは「10月としてはまずまず」(寿義浩支配人)の人出となった。寿支配人は「東京の近場ならこの週末から効果が出ただろうが、ここは(効果が)じんわりといった感じ。ただ地域共通クーポンを利用する人がいたり、団体の旅行客も入り始めていて、GoToの効果は感じている。今後に期待が持てる」と話した。

 同市名瀬の飲食街・屋仁川の約90店舗が加盟する奄美市社交飲食業組合の伊東隆吉理事長(70)も「10月に入って客が劇的に増えたわけではないが、GoToや県の電子式割引クーポンなど各種事業の相乗効果で、今後は屋仁川も活気づきそうな予感と期待はある」と語った。

 組合では11月上旬に屋仁川110周年を記念した「やんごまつり」も計画。伊東理事長は「イベントを成功につなげるには屋仁川の店でコロナの感染者を出さないことが前提。今後、東京の旅行者も増えると想定される中、組合でも店の感染症対策を改めて呼び掛けたい」と気を引き締めた。

 東京からの入り込み増に対し、より警戒を強めている事業所も。奄美市笠利町の「あやまる岬観光公園」内観光案内所に併設する「みしょらんカフェ」を運営する「しーま」の深田小次郎代表(43)は「客足が増えることへの期待もあるが、地域の安全、カフェで働くスタッフの健康を守らなければならず心配の気持ちも大きい」と明かす。

 施設では基本的な感染予防に加え、室内の座席数を約半分に減らすなどの対策もしているが、深田代表は「今後の人出の状況を注視し、必要ならカフェの営業をテークアウトのみに切り替えたり、一度に施設へ入場できる人の数を制限するなどの対応も検討しないといけない」と話した。