再編路線 きょう運行開始 しまバス、乗り継ぎ運賃新設も

2019年10月01日

地域

乗り継ぎ時に発券される乗車証明券

乗り継ぎ時に発券される乗車証明券

 奄美大島で路線バスを運行する㈱しまバス(本社・奄美市名瀬)は1日から、路線を大幅に再編する。重複系統を幹線と支線に分けて運行を効率化。系統分割で発生する乗り継ぎについては2台目の初乗り料金を加算しない特別運賃を設定する。また、市街地発着だった空港線を小宿方面と瀬戸内町古仁屋方面まで延伸し、利便性を高めた。慢性的な運転手不足の中、行政支援も得ながら車両小型化などの取り組みを進め、地域公共交通の維持存続を図る。

 

 路線見直しの大きなポイントは、名瀬市街地を中心に重複が多かったバスネットワークを▽国道や県道沿線の主要施設間を結ぶ「幹線」▽周辺集落から幹線へとつなぐ「支線」―に整理したこと。

 

 支線の乗り継ぎ拠点のバス停は小宿方面の下方地区が「こしゅく第1公園(旧平松公園)」、小湊方面の古見方地区が「県立大島病院前」、名瀬春日町の田雲団地方面が「奄美小学校前」、笠利町赤木名方面が「赤尾木郵便局前」の4カ所。

 

 このうち下方、古見方両地区は奄美市の委託を受けたコミュニティーバスとして運行。車両を普通2種免許で運転できるジャンボタクシー(10人乗り)に切り替えることで人材確保につなげた。

 

 乗り継ぎ方法は1台目の降車時に乗務員から黄色の乗車証明券を受け取る。次に乗り継いだ2台目のバスを降車する際、乗車証明券を見せると乗務員がタブレット端末で料金を表示する。

 

 空港線は1日25往復から26往復に1往復増便し、従来通り30分間隔で運行する。

 同社は「下方と古仁屋への直行便新設で観光客は宿泊先のホテル近くから乗車できるようになる。支線の乗り継ぎについては導入当初は混乱が生じるかもしれないが、理解と協力をお願いしたい」と話した。

 

 奄美市は下方、古見方両地区で運行するコミュニティーバスの愛称を募集している。応募資格は奄美市民、締め切りは31日。

 

 問い合わせは電話0997(52)1127奄美市商工情報課商工振興係へ。