初の防災ヘリ参加で訓練 龍郷町

2019年07月08日

地域

地上40㍍の高さでホバリングする防災ヘリに救助される病傷人=7日、龍郷町

地上40㍍の高さでホバリングする防災ヘリに救助される病傷人=7日、龍郷町

 局地的な豪雨で国道に土砂崩れが発生。孤立集落に急病人が発生した―という想定で7日、龍郷町中央グラウンドで防災訓練が行われた。同町の訓練では初となる県の防災ヘリコプターが枕崎市から参加。地上約40㍍上空から救助隊員がロープで降り、病傷人役をヘリで救助した。

 

 同町消防団、大島地区消防組合龍郷消防分署、県防災航空センターから約50人が参加。各防災機関の連携と、情報伝達の方法を確認するのが目的。

 

 避難所と想定されたりゅうゆう館の駐車場では、消防団員がヘリをホバリング地点へ誘導。救助隊員2人が上空から降下し、病傷人役2人にロープをくくり、順番にヘリに引き上げた。離着陸場となった中央グラウンドのランデブーポイントでは爆風による飛散物が無いよう団員が警戒。無事へリが着陸するとスムーズに救急車へ搬送された。

 

 龍郷消防分署の嘉(よしみ)尚文分署長は「過去に一度だけ、孤立集落で人工透析が必要な患者が発生したことがある。今回の訓練で初めて防災ヘリの救助を確認し、想定以上に救助に時間がかかると知った。次回の訓練に生かしていきたい」と話した。