奄美の魅力再発見

2014年06月17日

地域

奄美のわらべうたと手遊びを実演する嘉原カヲリさん(後方右)=14日、鹿児島市下伊敷1丁目

奄美のわらべうたと手遊びを実演する嘉原カヲリさん(後方右)=14日、鹿児島市下伊敷1丁目

  【鹿児島総局】「地域再発見のための読書活動」に取り組んでいる鹿児島市の一般財団法人鹿児島県青年会館「艸舎(そうしゃ)」(松下育郎理事長)は14、15の両日、奄美市在住の保育、自然保護、島唄の関係者を招いて「鹿児島・ふるさとの昔話 奄美のもりから~もりのはなし」をテーマにした講演会と実演・学習会を開いた。
 県青年会館は2001年の開館以来、同活動を継続。11年度の「野間読書推進賞奨励賞」(公益社団法人読書推進運動協議会主催)を受賞し、特色ある読書活動として全国的に評価された。12年度からは「鹿児島・ふるさとの昔話」をテーマに取り上げている。
 奄美民話の会、あまみ子どもライブラリーを主宰する嘉原カヲリさん(67)=は「あまみのわらべうたと昔話 奄美の伝承文化を次代に」と題して講演。長年保育の現場で「太陽と水と土の保育」の理念を掲げて民話にまつわる生活体験や自然観察をさせる子育て活動や、わらべ歌や昔話を取り入れた教育に取り組んできた実践事例を紹介した。
 「奄美の子どもたちの想像力を刺激するものは独特の言葉やリズムであり、体に響く伝承音楽。これらを実践する中から親を、祖父母を思い、ふるさとを思う心が育まれる。奄美で生まれた喜びと誇りを育てるためにも伝承文化や自然との触れ合いを子育ての場に位置付けたい」と話した。