奄美ランチ好評 首都圏走るキッチンカー オーナーは奄美2世の久保さん

2021年01月18日

地域

奄美の味を伝えるキッチンカー「みしょれ」号。店主の久保綾子さん(右)と母の美智子さん(左)=12月、千葉県佐倉市

奄美の味を伝えるキッチンカー「みしょれ」号。店主の久保綾子さん(右)と母の美智子さん(左)=12月、千葉県佐倉市

 【東京支社】奄美の味を乗せて首都圏を走るキッチンカーがある。オーナーは奄美2世の久保綾子さん(35)。「みしょれ」(召し上がれ)号でビジネス街に繰り出し、ランチタイムに出店。休日や祝祭日は、近郊の住宅地などで開催されるフリーマーケットに招かれるなど人気だ。

 

 久保さんは「身体に優しい奄美ランチ」をモットーに、奄美のみそとしょうゆを使った▽スペアリブ▽みそ漬けチャーシュー▽チーズ入りチキンカツ│を提供している。みそとしょうゆは、奄美市名瀬出身の母の味。リピーターからは「何かが違う。クセになってしまう」と好評だ。

 

 車内に奄美の観光ガイドブックを備え、奄美の味とともに奄美の自然の魅力などもPRしている。休日にはまな娘を手伝う母の美智子さん(61)は「娘が圧力鍋で丁寧に煮込んだチャーシューやスペアリブは私も太鼓判を押す味。キッチンカーを通じた人との交流が何よりの財産」と話した。

 

 インターナショナルスクールで保育士をしていたという綾子さんは流ちょうな英語で外国人とも奄美の味をアピールする。スペアリブの弁当を購入したアメリカ人の女性は「日本のしょうゆとみそはそれぞれ1種類しかないと思っていた。味の基本が奄美の調味料と聞いて勉強になった」と話していた。

 

 綾子さんが「みしょれ」号と走り続けて3年半。今日もランチボックスに島への愛を込める。久保さん親子は「今年は奄美の島野菜を使ったメニューにもチャレンジしたい」と夢を膨らませた。