奄美海保が年頭訓練

2018年01月09日

地域

陸上からロープを渡して船内の要救助者を搬送した巡視船あまぎの年頭訓練=8日、名瀬港観光船バース

陸上からロープを渡して船内の要救助者を搬送した巡視船あまぎの年頭訓練=8日、名瀬港観光船バース

 奄美海上保安部は8日、奄美市の名瀬港観光船バースで公開年頭訓練を行った。巡視船あまぎの乗組員ら33人が参加し、約50人の見学者を前に新年最初の訓練に取り組んだ。

 訓練は漂流中の貨物船が座礁し、船内に2人の負傷者が取り残されたと想定。あまぎを座礁船に見立て、マストと岸壁の間に簡易ロープウエーを設けてけが人を搬送するブリッジ救助訓練を展開した。
 潜水士がロープを伝って素早く船に乗り移ったり、約8㍍の高さの船首から海面に飛び込んだりする度に、会場に拍手が湧き起こった。約20㌔の空気ボンベ着用体験などもあり、来場者は楽しみながら海保の活動に理解を深めた。

 訓練後は警察、消防と合同で通報用ダイヤル「110番・118番・119番」の周知活動を行い、3機関が共に緊急電話の適切利用を呼び掛けた。

 奄美小2年の清武俊祐君(8)は「船から飛び降りたのがすごかった。将来は海上保安官になりたい」と笑顔。あまぎの原敦船長は「事件事故はいつ起こるか分からない。確実に対応できるよう、今後も訓練に励みたい」と話した。