奄美署から1団体・1個人に感謝状

2019年06月26日

地域

種の保存法違反事件摘発に貢献した㈱奄美航空の中里さん(中央)=25日

種の保存法違反事件摘発に貢献した㈱奄美航空の中里さん(中央)=25日

 奄美署は25日、種の保存法違反事件摘発に貢献した㈱奄美航空(本社・奄美市名瀬)と、うそ電話詐欺被害を未然に防いだファミリーマート名瀬港町店の従業員嶽本洋一さん(43)に感謝状を贈った。

 昨年7月19日、東京都の男2人が奄美大島に生息するアマミイシカワガエルなどの希少動物を奄美空港(奄美市笠利町)から航空貨物で違法に持ち出そうとした。これに気づいた奄美航空の職員が開扉検査を行い、2重底になった荷物の中から動物を発見。警察に通報し、国内希少野生動植物種の島外持ち出しを未然に防いだ。

 嶽本さんは4月23日、慌てた様子で15万円分の電子マネーを購入しようとする男性の行動に違和感を覚え声を掛けた。話を聞くと男性が身に覚えのない請求を受けていたことが判明。嶽本さんは警察や公共機関へ相談するよう男性に呼び掛け、詐欺被害を防止した。

 贈呈式は同署会議室であり、井上昌一署長から感謝状を手渡された奄美航空の中里修平総務部長は「来年度の世界自然遺産登録に向けて官民一体となって取り組む中、空港職員の連携で島外持ち出しを未然に防止できたことは取り組みのお役に立てたかな、とうれしく思う。これを教訓として同様の事案が起きないよう願いたい」。

 嶽本さんは「これ以降被害が減ればいい。詐欺被害に合うのは高齢の方だけではないと思う。経験を職務に生かし、これからもお客さまの様子を見守るようにしたい」と話した。

 奄美航空には環境省沖縄奄美自然環境事務所長からも感謝状が贈られた。

うそ電話詐欺を未然に防いだ嶽本さん=25日、奄美署

うそ電話詐欺を未然に防いだ嶽本さん=25日、奄美署