定期船入港に安堵の声 10日以上ぶりの下り便 沖永良部・与論

2020年09月10日

地域

生活物資などが詰まった多くのコンテナが降ろされた和泊港=9日、和泊町

生活物資などが詰まった多くのコンテナが降ろされた和泊港=9日、和泊町

 【沖永良部総局】台風9、10号の接近による荒波が収まった9日、沖永良部、与論両島には10日以上ぶりに鹿児島港発下り便の定期船が入港し、生鮮食料品の供給再開などに住民からは安どの声が聞かれた。

 沖縄から上りの臨時便が7日に寄港したものの、下り便の定期船入港は沖永良部島が10日ぶり、与論島は11日ぶり。各島の港は生活物資などが詰まったコンテナを船から降ろす運送業者や乗船、下船客などで混雑した。

 与論町麦屋の全日食チェーンかめやの竹下敏夫代表(70)は「船が入って島のみんなが大喜びした。今日は野菜を入荷した。10日の上り便で肉類も入ってくる予定。やっと日常が戻ってくる」と話した。

買い物で混雑する小売店=9日、和泊町のAコープ和泊店

買い物で混雑する小売店=9日、和泊町のAコープ和泊店

 沖永良部島のAコープ和泊店(喜坂幸治店長)=和泊町玉城=には定期船入港後に多くの客が訪れ、県本土から届いた野菜や牛乳、肉などを買い求めていた。

 知名町の30代女性は「冷蔵庫はほとんど空っぽになり、子どもの離乳食を作るのも苦労した。野菜をたっぷり買ったので、今晩はおいしいものが食べられそう」と笑顔で話した。