日本一短い手紙コンで入賞 伊仙町の大山さん 全国3位相当の住友賞

2019年04月28日

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日本一短い手紙コンクールで入賞した大山さん

日本一短い手紙コンクールで入賞した大山さん

  【徳之島総局】日本一短い手紙のコンクール「第26回一筆啓上賞」(福井県坂井市、丸岡文化財団主催)の選考結果がこのほど発表され、歯科衛生士の大山晴美さん(54)=伊仙町伊仙=が入賞した。鹿児島県内の入賞は3人。奄美群島内で唯一受賞した大山さんは「自分の心に残る言葉でつづった手紙が評価され光栄。再認識した手紙文化の良さを、周囲にも伝えていけたら」と笑顔を見せた。

 

 40字以内でメッセージを伝える手紙を審査。今回のテーマは「先生」への手紙で、全国から3万9468通が寄せられた。

 

 大山さんは第3位に相当する住友賞を受賞した。受賞作は「『本音を言える人を三人作りましょう。誰かと誰かと一人は僕ね。』この言葉が今も支え」。2012年に通っていた鹿児島市内のメディカルスポーツクラブの先生に充てた手紙だ。

 

 当時は子どもの進学のため夫と離れて暮らし、家業を手伝うために歯科衛生士の専門学校で学んでいた時期。健康増進のため通っていたスポーツクラブで毎月の面談を受けた際、勉学や育児などで悩んでいた大山さんへサポートドクターが掛けた言葉だという。

 

 昨年9月、伊仙郵便局に掲示されたコンクールの作品を募集するポスターが目に留まり、初めて応募した。大山さんは「自分も医療人として患者に寄り添う立ち場になり、先生の深く温かい言葉の意味が分かるようになった。私のいつか先生のように、周りを支えられるような人になりたい」と話した。