東京で築地俊造さん追悼ライブ

2018年04月11日

地域

出演者4人の「ワイド節」「六調」で総踊りとなった築地俊造さん追悼コンサート=8日、東京・新宿のホール

出演者4人の「ワイド節」「六調」で総踊りとなった築地俊造さん追悼コンサート=8日、東京・新宿のホール

 昨年4月14日に82歳で亡くなった唄者・築地俊造さんの追悼コンサート(東京労音など主催)が8日、東京・新宿の労音大久保会館内のホールであった。築地さんと親交のあった奄美出身のアーティストら4人が出演。感謝の歌と演奏で追悼した。コンサートは約2時間。会場には130人が詰め掛け、立ち見も出た。

 

 出演者は歌手RIKKIさん(リッキ、瀬戸内町出身)、シンガー・ソングライター築秋雄さん(奄美市名瀬出身)、唄者伊成美さん(伊仙町出身)、フルート奏者池田里奈さん(埼玉県出身の奄美大島2世)。

 

 リッキさんと伊さんは「よいすら節」「くるだんど節」などを披露。築地さんから「歌を切らすなよ。島唄を切らすなよ」とアドバイスを受けたエピソードなども紹介した。築さんと池田さんはギターとフルートで硬軟織り交ぜたステージを展開。「ヤチャボー」「Chijyurya―hama(千鳥浜)」などを披露した。

 

 演奏を挟み築地さんが「まんこい」を歌う映像がスクリーンに映し出された。来場者は築地さんの演奏に触れ、あらためてその偉業をたたえていた。

 

 エンディングでは出演者4人が「ワイド節」と「六調」をメドレーで演奏。会場はヒートアップし、総踊りとなった。

 

 来場者は「築地さんの映像がスクリーンに映し出された時には涙があふれた。出演者の皆さんのステージも素晴らしかった。師を尊敬する気持ちが演奏にも表れていたと思う」「築地さんの歌の迫力と軽快な語りが楽しみだった。若い世代の音楽家にも『築地スピリット』が確実に受け継がれていると思う。負けずに島唄を継承し、発展させてほしい」などと話していた。