荒波龍美館が落成式 龍郷町
2020年06月08日
地域
今年3月に竣工した龍郷町幾里の飲食宿泊施設「荒波龍美館~荒波のやどり」の落成式が7日、同施設であった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月からオープンを見合わせていたが、今月10日から弁当などのテークアウト販売を開始する。関係者ら約50人が出席し、「今後の地域づくりや情報発信、観光客受け入れの拠点に」と期待した。
龍美館は少子高齢化が進む同町荒波地区の地域活性化や交流人口拡大を目的に、2019年9月に着工。住民らでつくる一般社団法人●Emore(イモーレ)秋名(村上裕希代表理事)が、指定管理者となり運営する。※●はダッシュ記号
秋名・幾里両集落は、国指定重要無形民俗文化財の祭事・アラセツ行事を継承している。式では同行事の保存会長でもある窪田圭喜町議会議長と竹田泰典町長、田中完県大島支庁長がテープカットで落成を祝った。
竹田町長は「伝統継承の取り組みと絆の強さという地域の魅力を全国に発信するとともに、住民に愛される施設となってほしい」と式辞。
田中支庁長は「奄美、龍郷を象徴するシンボルとなり、(新型コロナ終息後は)国内外へアピールする場として大いに盛り上がっていくことを期待している」と語った。
施設は木造2階建て、延べ床面積354平方㍍。2階部分に3部屋の客室を設け、1階部分には郷土料理などを提供する飲食スペースやワークショップスペース、食品加工室を設置している。
総事業費は約1億9千万円。奄美群島成長戦略推進交付金の特別重点配分対象事業で、事業費のうち国と県が7割を補助する。
村上代表理事によると、6月10日から弁当や総菜の販売を開始する。時間は月・火・水曜日の午前11時半~午後1時半、数量限定。施設では布マスクの販売なども行っている。宿泊施設は状況を見て7月以降にスタート予定という。
問い合わせは電話090(7470)3143村上代表理事。