30日ぶりに飛行 奄美空港周辺をテストで 緊急着陸のオスプレイ

2018年07月04日

地域

緊急着陸後、30日ぶりに飛行するオスプレイ=3日午後0時52分ごろ、奄美市笠利町の奄美空港

緊急着陸後、30日ぶりに飛行するオスプレイ=3日午後0時52分ごろ、奄美市笠利町の奄美空港

  エンジン不調が原因とみられるトラブルで6月4日に奄美市笠利町の奄美空港に緊急着陸した米軍の輸送機オスプレイは3日、同空港の周辺で2度、テスト飛行を行った。同機の飛行は緊急着陸以来、30日ぶり。防衛省九州防衛局によると、同日午前に米軍から「テストの結果次第では3日中に同空港を離れる可能性がある」と連絡があったが、同機は夕方には日本エアコミューター(JAC)の格納庫に収容され、同日午後7時半現在、同空港に留まったままとなっている。

 

 奄美空港に緊急着陸したのは、沖縄県にある米軍嘉手納空軍基地の第353特殊戦航空群所属のCV22型オスプレイ。6月4日に東京都の横田基地から山口県の岩国基地を経由して嘉手納基地に向かう途中、エンジントラブルで奄美空港に緊急着陸した。

 

 その後、同空港には米軍の輸送機が数回、修理関連の部品とみられる資材や人員を搬送。オスプレイは同月15日以降、JACの格納庫内で修理や整備が行われていたが、7月1日には機体が格納庫から駐機場に出され、エンジンをかけてローター(プロペラ)を回す様子などが確認された。

 

 3日のテスト飛行は、午後0時半ごろと午後4時半ごろに実施。オスプレイは滑走路の上を低空でホバリングしながら移動し、離陸。いずれも約10分間飛行した後、同空港に着陸した。同6時ごろにJACの格納庫に運び込まれた。

 

 九州防衛局は「米軍からは、テスト飛行の結果次第で(奄美空港を)離れるということ以上のことは知らされていない」と説明しており、トラブル解消の有無などテストの結果についての詳細や、同空港からの出発見通しは分かっていない。