JACボンバルディア機退役 沖永良部空港でセレモニー

2018年12月01日

地域

住民らに見送られ、離陸に向け動き出すボンバルディアQ400=30日午後4時40分ごろ、和泊町のえらぶゆりの島空港

住民らに見送られ、離陸に向け動き出すボンバルディアQ400=30日午後4時40分ごろ、和泊町のえらぶゆりの島空港

 日本エアコミューター(JAC、本社霧島市、加藤洋樹社長)が2003年から運航してきたボンバルディアDHC8―Q400が30日、鹿児島―沖永良部便を最後にJAC路線から退役した。この日、和泊町のえらぶゆりの島空港には行政、観光関係者や地域住民が詰め掛け「離島の翼」として長年本土と県内各離島を結んできたボンバルディア機に感謝し、最後の雄姿を見届けた。

 

 JACによると、沖永良部島路線には05年5月就航。この日到着した機体は昨年11月に天皇、皇后両陛下が沖永良部島を訪問された際にも使用された。

 

 空港ターミナルビルの屋上では、沖永良部空港利用促進協議会(会長・伊地知実利和泊町長)が用意した「13年間みへでぃろどぉ(ありがとう)!」の横断幕が掲げられ、関係者や住民らが手を振って、最終便を見送った。

 

 同協議会事務局(和泊町企画課)の永井徹さん(50)は「出張や旅行で何度も利用し、個人的な思い入れもある飛行機。長年島民の足として活躍してくれたことに感謝したい」と話した。

 

 同機は03年に国産旅客機YS―11の後継機として日本で初めて導入された。小型プロペラ機でありながら、短中距離の飛行ではジェット機に匹敵するスピードで各地を結んだ。全長32・8㍍、座席数74席。翼が機体の上にある高翼機で機内の窓からの眺めも良く、その美しい形状が航空ファンにも愛された。

 

 JACは12月1日、後継機種として新型のATR72―600を鹿児島と沖永良部島、与論島、屋久島の路線に就航させる。