沖防波堤の復旧完了 名瀬港、18年台風で破損
2021年01月31日
地域
台風による高波などの影響で壊れた名瀬港・沖防波堤の災害復旧工事が終わった。管理する国土交通省九州地方整備局鹿児島港湾・空港整備事務所名瀬港出張所は、船舶や工事の関係者に感謝しつつ「天候不順や資材調達の関係で予定より遅れたが、湾内の航行安全と静穏度を守るための工事を無事に終えることができた」と話した。
沖防波堤は2018年9月の台風24号で大きな被害を受けた。最大15・5メートルの高波が襲ったと推測され、41基設置されているケーソンのうち8基が高波などで動かされ、3基が一部破損した。
復旧工事は19年4月に着手。大きくずれ込んだケーソン2基(37メートルと19メートル移動)を撤去して新設したほか、比較的移動が少ない6基は開口部に中詰め材を投入し、背後に石を置いて支え補強する裏込め工事を実施した。総事業費は43億円。工事は2月10日の検査を経て完了となる。
同出張所では今後、防波堤の補強を目的に、復旧工事では対象となっていない部分の裏込め工事を実施するほか、ケーソン前面の補強も検討している。